公開日: 2024/01/09
更新日: 2024/01/15
スポーティかつ街中走行にも特化したヤマハの新型「YZF-R15」! バイクジャーナリストの小林ゆきさんが、同時に発表された「YZF-R125」と比較しながらサーキット試乗インプレを行いました。
実は先にYZF-R125を試乗していて、現在R15を乗り比べている状況なのですが、ポジションはほぼ一緒ですね。ですが、エンジンをかけた瞬間に音と体に受けるドコドコ感が明らかに違います。皆さんどれを買ったらいいのか迷うところではあると思いますが、R15のオススメポイントとして車格はR125と同じくある程度コンパクトながら、こんなにトルクあるんだ! というスペック以上のものを感じられ、高速道路にも乗れてしまうところだと思います。
80km/hで走ってみると、結構余裕のある走りですね。R25に比べるとだいぶ手元がコンパクトに感じますが、エンジンフィールはあまり遜色なさそうです。コーナリングもひたすらリーンウィズのまま走っていますけれども、タイヤは前100、後ろ140というサイズでコーナリング中にリアがどっしりと構えて、フロントは本当に100/80のバイアスタイヤなんですか? というぐらい太めのラジアルタイヤを履いたスポーツバイクのように感じられます。しっかり開発されているのが、ひしひしと伝わってきますね。
原付二種、あるいは軽二輪を選ぶ際に男性の方だとバイクが小さ過ぎるのではと心配される方もいらっしゃると思いますが、恐らく窮屈感はあんまり感じないんじゃないかな。125ベースの車両だから小さいということもないですし、乗ってしまうと太いタイヤを履いるかのような錯覚を起こすくらい楽しい走りです!
今回、普通の格好で試乗してくださいということだったのですが、ついつい攻めてみると割と簡単にステップやつま先をするぐらい良い感じで走れて、つまりそのぐらいスポーツ性能が高いということなんですよね。時々サーキット走行やレース経験もしていきたいよという方は走行会でめちゃくちゃ楽しめそうなバイクですね!
乗ってみて思ったのは、ハンドリングは大体一緒で結構スポーティーな感じで受けるんですけれども、エンジンの排気量が違うだけで、これだけ違うバイクに感じるのかと少しびっくりしました。
特にYZF-R15は少し排気量が大きいのでので、ちょっと太い音を感じる設定になっています。トルクも少しあるので高いギアでちょっと入ってしまったとしても楽に走れますね。R125はスロットルに対してエンジンが呼応するところはどちらも同じなんですが、125ならではの少し高い回転域を味わいやすいのかなというふうに感じました。
じゃどっちがいいのよ、と言いますと結論としてはどっちも良い!!
強いて言えば、125は原付2種ですから維持するための税金が安く済みます。他に原付を持っている方であれば、ファミリーバイク特約というもので任意保険が何台増えても入れちゃうんですよね。そしてR15は、言わずもがな高速道路に乗れちゃいます。ちょっと遠出したい時に高速に乗れる安心感がありますね。
もうどっちがいいとか選ぶのは正直難しいです。見た目も見分けが付かないくらい似ているのですが、どちらも魅力的なバイクでした!
【小林ゆきさん略歴】
横浜育ちのバイクブーム世代。バイク雑誌の編集者を経て、現在はフリーランスのライダー&ライター。バイクを社会や文化の側面で語ることを得意としている。愛車は総走行距離25万kmを超えるKawasaki GPz900RやNinja H2など10台。普段から移動はバイクの街乗り派だが、自らレースに参戦したり鈴鹿8耐監督を経験するなど、ロードレースもたしなむ。ライフワークとしてマン島TTレースに1996年から通い続け、モータースポーツ文化をアカデミックな側面からも考察する。
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