公開日: 2024/12/24
更新日: 2025/01/31
国内最大級の業者向けバイクオークションを運営する「株式会社BDS」。なかでも全国のバイクショップから毎週様々なバイクが出品される千葉県柏市にある“柏の杜会場”には、希少車・名車・ビンテージバイクが集まる「プレミアムオークション」というコーナーがあります。今回はプレミアムコーナー出品車両のなかから、バイクジャーナリストの小林ゆきさんが気になる車両をピックアップ! ぜひバイク選びの参考にどうぞ!
※BDSバイクセンサー加盟店はすべて「BDSオークション会員」です。バイクをお探しの方はBDSバイクセンサー加盟店舗にご相談ください。
私のスペックは身長160cm、手足が結構短め、体重は50kgです。腕も足も同じぐらいの身長の方より4cmずつ短いだけでなく、肩幅もちょっと狭いです。なので身長150cm台前半の方にも参考になるスペックではないかと思います。
・ホンダ「CBR600RR-3」
走行距離1万1000km、年式は平成25年の車両ですが、BDS独自の精密検査ではとても良い点数がついております。600ccスーパースポーツで、いわゆるレプソルカラーをまとっています。なぜピックアップしたかというと、ホンダからDUCATIに移籍したマルケス選手が長年乗っていたのがホンダのレプソルカラーのであり、2013年はマルケス選手が最年少でMotoGPチャンピオンになったということで、とても人気のあったカラーの1台となっているからです。
スーパースポーツの中古車を選ぶ際にサーキット走行をしてたか、していないか、見分け方のポイントを2点お伝えします。まずは「バンクセンサー」。こちらは付いているのが前提なんですけれども、峠道とかでめちゃくちゃ攻めて走る、前オーナーさんでは削れていたり、あるいは吹っ飛んでいる場合があるかなと思います。サーキットを走るのであれば固定式のステップに変えるはずなので、一般道を走っていたか、サーキット走行していたかがわかります。
もう1つは「ハンドルのグリップ固定」。サーキットを走る時はグリップをしっかり握り込んでアクセルを開けるのでゴムがずれたりします。その場合、根元をワイヤーでワイヤリングしたりするのですが、こちらの車両はそれがみられません。そういったところでレース独特のカスタムがある場合は結構サーキットを走った車両だなぁと判断材料になります。
・ハーレーダビッドソン「XR1200」
スポーツスターですが、いわゆるフラットトラックのレーサーイメージで作られた車両です。初年度登録が平成21年。いかにも“ハーレー”というオレンジ・白・黒のカラーが格好いいです。ポジションも普通のスポーツバイクの位置にステップがありますし、ハンドルも高くないですね。
スポーツスター系全般に言えることは、大体みんなカスタムしたくなるんですよね。その心はハーレーがイヤーモデル方式をとったから。同じ車種名であっても毎年ちょこちょこ替えることによって満足感を高めたり、盗難対策やいろんな意味を込めてイヤーモデルというやり方をしています。なので、ロングセラー車両が近年ないわけです。そういう特徴もあってオーナーさんは今じゃないと純正カスタムパーツ買えないよと、結構オークションに出てくる車両はカスタムされているのが多いです。ですが今回出品された車両はハンドルとリアショック以外、社外品がほぼないですね。社外品も車体に合うようなスポーティーなものになっております。ハーレーもフラットトラックのレプリカタイプが非常に人気だったので、こういった車両を見つけたらぜひ目を付けるべきかなと思います。
・ホンダ「C102」
どこに眠っていたんでしょうか、エンジンもかかります。スーパーカブにも70、90、100と色々ありますが、こちらは102ということで60年代の車両じゃないかなと思います。
丸目で若干華奢な感じのハンドル周りとなっております。スーパーカブマニアの方はこれを見て、何年式のどういった車両かってすぐにわかるんじゃないかなと思いますが、年式なりに良い感じにやれているので床の間に飾るために手に入れるのもいいですし、あるいは自分と同じ年式のスーパーカブを直しながら乗るという流行りもあったりします。そういった高尚な趣味に費やすのもいいんじゃないかなと思います。
・ハーレーダビッドソン「XL1200Xファイナルエディション」
こんなに完成されたハーレーがあるんだろうかと思うぐらい、以前乗った際乗り心地が良かったです。こちらの出品車両は乗り心地を良くするためにシートを変えてあったり、K&Hという日本のカスタムシート第一人者さんのシートに変わっていたりします。ツーリングに快適なリアキャリアも付いていて乗りやすそうです。
・ホンダ「NSR50-4」
ホンダの一大ミニバイクブームを作ったNSR50-4型です。走行距離1万1000kmと、50ccで1万kmってまあまあ走ってますね。当時ミニバイクブームではありましたが、東京都内ではこの車両を見ることはなかったような記憶がございます。ホンダさんの販売会社の駐車場で普通にミニバイクレースがシリーズ戦で行われていたみたいな時代がありましたけれども、こちらはお見受けするにレースのために使われていた車両ではなさそうです。それなりにレースっぽくグリップを止めてあったり、ガス抜きのレーンになんちゃってパイプがついていたり、チャンバーがお洒落に装飾されていたりします。コロナ禍でバイクブーム再来の時、すごい沢山新車や未使用品がいっぱい出てたんですけど、さすがにみんなに行き渡ったのかオークションの世界ではあんまり見かけなくなってきました。
ということでBDSプレミアムオークションのコーナーから気になった車両を紹介いたしました!
【小林ゆきさん略歴】
横浜育ちのバイクブーム世代。バイク雑誌の編集者を経て、現在はフリーランスのライダー&ライター。バイクを社会や文化の側面で語ることを得意としている。愛車は総走行距離25万kmを超えるKawasaki GPz900RやNinja H2など10台。普段から移動はバイクの街乗り派だが、自らレースに参戦したり鈴鹿8耐監督を経験するなど、ロードレースもたしなむ。ライフワークとしてマン島TTレースに1996年から通い続け、モータースポーツ文化をアカデミックな側面からも考察する。
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ホンダの一大ミニバイクブームを作ったNSR50-4型
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