公開日: 2024/02/16
更新日: 2024/02/20
40周年記念の特別カラーをまとったNinja ZX-10Rを、バイクジャーナリストの小林ゆきさんが紹介。カワサキの歴史も解説します!
みなさんご存知のとおり、ワールドスーパーバイクをはじめ、全日本最高峰クラスのJSBレースのベース車両にもなっているバイクです。もちろんナンバーがつけられる車両なのでミラー、灯火類、ウインカーなどもついている車両ですので街乗りに対してどうかという所を紹介していきたいと思います。
まずはスペックから。シート高835mmになっております。レーサーベース車として作られているのでまあまあ高いですが、ライダー目線で見るとそんなに高さを感じさせず、シートも足元までずいぶん細いなという印象です。例えば「H2 SX」とか「Ninja1000」などの大きいリッターバイクって、もう少しタンク回りが横にふくよかなんですが、最近のバイクは前からタンクにかけても細身に作られている印象があります。
それでは足つきチェックです! ・・・と言いたいところですが、今回はまたがりできないのでシート高に対して私の足がどんな感じかお伝えしていきます。私は身長160cmの短足ですが、今日はRSタイチさんのシューズを履いているので少しだけかかとが高くなっています。ではシート高と比べてみると、サイドスタンド状態で丁度お尻の位置にシートがあります。ですがシート幅がだいぶ狭いのと、足元も随分スリムなので、恐らくそんなに気負うことなく足がつけるのかなと思います。
今回の3色カラーの元となったのが、1989年発売となったZXR750、そしてZXR-7というレーサー。白、ライムグリーン、明るいブルーとその車両に塗り分けられていたカラーを今回は纏っています。そして、タンクにはチャンピオンエンブレムがついています。これは1980年代活躍してスーパーバイクのKZ1000がチャンピオンを取ったりした際にチャンピオンエンブレムが付けられ、今回それを模した40周年記念のチャンピオンエンブレムがタンクに付いています。
また、それにプラスして「Ninja」のロゴが40周年記念エンブレムとタンクの左右に入っております。この「Ninja」という名前と、特徴的なロゴになった理由ですが、カワサキの方に取材に行った際に開発の方に話を聞いたところ、アメリカで売り出すにあたって何か愛称をつけた方がいいんじゃないかとのことで、当時ライバルであったスズキが日本的な名前の「カタナ」という名前をつけたのに対抗して、アメリカでテレビ番組の名前として使われていた「Ninja」というネーミングがいいんじゃないかということで名前を付けたそうです。そして、ロゴの特徴的な字体は、当時ファックスでアメリカとやり取りをしていたそうなんですが、筆文字をファックスで流した際にギザギザしたらしく、デザイナーさんがそのままギザギザの字を採用したそうです。
そして車両名のロゴは、当時の車両にはタンクに大きく名前が入っていたんですが、今回は後ろに小さくZXと貼られています。ですが、タンクにはKAWASAKIとNINJAという文字がしっかりライダー目線で見えるところに入ってるので、これはポイントかなと思います。
Ninja、そしてZXRシリーズと、こういったスーパースポーツと呼ばれるタイプにどんどんなっていて90年代は快進撃を続けます。小さいモデルは250、そして400がありました。400も日本全国でスーパープロダクションというレースがあり、大活躍をいたしました。また750はスーパークラスで非常に活躍したと言われております。
そして何と言っても鈴鹿8耐。93年はスコットラッセル、そしてアーロンスライトという選手が乗ったカワサキの車両が優勝した歴史がございます。カワサキはずっと活躍していて、10Rの元となっていた。ZXR750。2000年には井筒選手が全日本チャンピオンを取ったりなど、そういった歴史の流れがあった訳です。ぜひこの車両を狙っている方には、カワサキのレースの系譜も感じながら楽しんでいただければと思っております。
まだ乗るのを迷われている方、もちろん公道を走るためにも作られております。コーナリングマネージメントシステム、ローンチコントロールモードとかクイックシフトももちろん付いておりますし、トラクションも付いていたりと、色々レース用と思われる非常に高性能な性能を持っておりますが、そういった高性能の装備っていうのは安全にも繋がるものなので、公道で走る際にも助けられるものになっています。こういった車両を乗る際には性能の事も知っておくとより楽しめるのかなと思います。
40周年記念ということで、今年しか手に入らないカラーになっていますので、購入を考えている方はすぐ予約した方がいいんじゃないかなと思います! ということで、こちらZX-10R 40周年記念カラーをご紹介いたしました!
KAWASAKIレース車両の快進撃!
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