オフロード足つきインプレ小林ゆき動画

大人気アドベンチャー! CRF250ラリー&ツーリングセロー250比較インプレ!

公開日: 2024/10/22

更新日: 2024/10/30

今回はユーメディア湘南オフロードワールドさん協力のもと、大人気のオフロード系アドベンチャー、ホンダ「CRF250ラリー」、そしてヤマハ「ツーリングセロー250」を徹底比較! スペックの違いや足つき、それぞれの特徴など是非バイク選びの参考にどうぞ!

両車のスペック比較!

両車のスペック比較!
両車のスペック比較!

どちらも単気筒のスリムなアドベンチャーモデルとして悩む方が多いと思います。まずはスペック対決をしてみましょう!

・バイクの心臓部分「エンジン」
CRFは“水冷”4ストローク、そしてDOHC(ダブルオーバーヘッドカムシャフト)4バルブ単機筒となっています。セローは”空冷”4ストローク、SOHC 2バルブ単機筒です。一つのピストンに対して2バルブで、セローの方がかなりシンプルな構成になっております。

・出力、パワー
CRFは24馬力の9000回転。セローは20馬力の7500回転となっています。数字的にはセローの方が抑え気味ですが、実はオフロード走行に慣れてない方には扱いきれないパワーって邪魔になったりするんですよね。そういう意味では林道やダート走行はこのぐらいのパワーでいいんじゃないの? と思う節もあります。

・トルク
トルクはどれだけ重いものを引っ張れるか、坂道を登れるかといった指標になっています。CRFは2.3kgf.mを6500回転で発揮します。セローは2.1kgf.mを6000回転で発揮します。馬力は24:20でしたが、トルクではそこまで差がないですね。セローはパワー的に若干抑え気味ではありますが、トルクは十分ということですね。

・シフト
CRFはシフトギアが6速あります。セローは5速です。これは一長一短あって、使い方によって自分にフィットするかどうか変わってきます。6速の場合はじゃんじゃんギアを上げて高速まで行けます。5速の場合はそんなにギアチェンジしなくても中低速が扱いやすいギアになっているということなので、あまり高速道路に乗らずに下道メインという方はセローの方が扱いやすいかもしれないです。ですが6速あった方がちょうどいいギアを選べるという利点もあるので悩みどころかもしれません。

・タイヤ
タイヤのサイズはどちらもフロントが21インチ、リアが18インチとなっています。オフロード向けに作られているバイクなので、かなりフロントタイヤは大径です。それぞれの違いはというと、セローは後ろがチューブレスタイヤなんですよね。パンクした時にどっちが良いかも一長一短ではありますが、チューブレスの方がタイヤを外さなくてもいいので修理という意味では若干楽かもしれないです。

足つきはサスの沈み込みがどちらも良好!

足つきはサスの沈み込みがどちらも良好!
足つきはサスの沈み込みがどちらも良好!

私のスペックは身長160cmの手足短め、そして今日の体重はちょうど50kgでした。足つきは普段使いに便利かな、億劫にならないかが皆さんの気になるところだと思いますので細かいところまでチェックしていこうと思います!

CRFはシート高が830mm、車重が153kgとなっています。車体を起こしただけでかなりサスペンションに動きがあり、少しまたがっただけですっと下に沈みます。またがった状態で車体を起こして、サイドスタンドを上げることもできますし、足の組み替えもできます。

意外と足つきに関しては少し慣れたら問題なさそうなのと、しっかり重心位置がまとまっているので直立させてまたがる時に重さをあまり感じません。ハンドルの切れ角は、角度はありますが元々のステムの位置が遠いのと、幅が広いので、すばやく動かすのは大変ですね。

続いてセローはシート高が830mmと同じなんですが、空冷なので車重は133kgと少し軽めになっています。横に並んでみると何となくシート高が低く感じるのは気のせいでしょうか? では同じように車体を起こしてみると・・・・意外と重いですね。おそらく重心位置が高かったり、ハンドルまわりやフロントフォークの構成によるものだと思います。

そしてサスペンションはセローもストロークが長いサスが付いているので、またがった瞬間にサスペンションがシュンッと沈んで左足の親指の母指球が地面に届きます。足の踏み替えは、サスの沈み込みでシート高が下がるっているのでラクラクです。先程バイクを直立する時に重いと言いましたが、またがるとその重さを感じなくなりますね。ハンドルの切れ角は、角度もありますし、自分が座っている位置とハンドルの距離が近いので、だいぶ小回りすると思います。

自分の使い方と好みで選ぼう!

自分の使い方と好みで選ぼう!
自分の使い方と好みで選ぼう!

小回りという意味では、恐らくセローの方に軍配が上がると思います。林道走行やツーリング、土煙を上げながら走るのに憧れがあると思いますが、「行き止まりだ。戻らなきゃ」みたいな時に、小回りが利いて足つき性の良いセローの方がなにかと安心です。

逆にCRFは“ラリー”と付いておりますが、ベースがCRFなので本格的なオフロード走行の色んなパーツが出てますよね。なので、自分でセッティングしたり、競技で楽しめるぐらい本格的なものが元々備わっているので、少しバイクに慣れて腕に自信がある方がオフロードでより楽しめるのがCRFかなと思います!

また、セローは残念ながら2020年に販売終了しており、現在新車では手に入りません。CRFは現行車で、2017年に最初に発表され、2021年にモデル変更されています。それぞれ性格も違いますし、デザインもセローはかわいい色が揃っていたり、CRFはレーシーだったり、自分の好みに合ったバイクを選んで頂けるといいのではないでしょうか!

ということで、今回はユーメディア湘南オフロードワールドさんの車両をお借りして、人気のアドベンチャーバイク2台を比較をしてみました!

●撮影協力:ユーメディア湘南 オフロードワールド様

【小林ゆきさん略歴】
横浜育ちのバイクブーム世代。バイク雑誌の編集者を経て、現在はフリーランスのライダー&ライター。バイクを社会や文化の側面で語ることを得意としている。愛車は総走行距離25万kmを超えるKawasaki GPz900RやNinja H2など10台。普段から移動はバイクの街乗り派だが、自らレースに参戦したり鈴鹿8耐監督を経験するなど、ロードレースもたしなむ。ライフワークとしてマン島TTレースに1996年から通い続け、モータースポーツ文化をアカデミックな側面からも考察する。
◎小林ゆきブログ
◎X(Twitter)
◎Kommonちゃんねる

自分の使い方と好みで選ぼう!



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