公開日: 2024/04/22
更新日: 2024/04/25
ホンダは3月5日、埼玉県秩父市の秩父農工科学高校で『電動二輪車技術・安全運転講習会「カーボンニュートラルと電動モビリティ」(以下、講習会)』を開催した。
高校で二輪車の講習会? と思う人もいるかもしれないが、同校では片道10km以上など一定の条件を満たす生徒に対し、バイク通学が認められている。そのため、以前から安全意識や運転技術の向上を目的に、実技指導などが行われている。
また、秩父市は2050年までにCO2排出量実質ゼロとする『ゼロカーボンシティ』の実現を目指すことを埼玉県で初めて宣言した自治体。これらのことから、この講習会には同校の工業部2年生(電気システム科・機械システム科)の生徒たち、80名近くが参加した。
この日の講習会は午前が『カーボンニュートラルとモビリティの電動化への取り組み』『電動バイクの仕組み・機構』という、2つの講義。午後が実際に電動バイクのホンダ『EM1 e:(イーエムワンイー)』に体験試乗(希望者のみ)、というカリキュラムになっていた。
講義には、イーエムワンイーの開発担当者が参加。カーボンニュートラルについて、商品開発までの流れ、エンジンとモーターの違いなどを説明した。
昼食を挟んで、体験試乗がスタート。エンジンを積むバイクと電動バイクの大きな違いは、音がしないこと。キーがオンになっていても停止状態だと、まったくの無音。それで不用意にスロットルをあけてしまうと走り出してしまう。試乗した生徒も「音もなくスルッと走り出して不思議な感じだったけど、楽しかった」と、電動バイクならではの感想を語っていた。
モーターの特性として、スタートと同時に大きなトルクが発生するので、意図しない発進は危険となる場合がある。電動化は今後のキーワードの一つでもあるので、『電動バイクはこういうもの』ということを経験しておくのは意味のあることだ。
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