公開日: 2024/09/19
更新日: 2024/10/01
国内最大級の業者向けバイクオークション会場「BDS柏の杜会場」。全国のバイクショップから毎週様々なバイクが出品される柏の杜会場には、希少車・名車・ビンテージバイクが集まる「プレミアムオークション」というコーナーがあります。今回はプレミアムコーナー出品のなかから、バイクジャーナリストの小林ゆきさんが気になる車両をいくつかご紹介! BDSバイクセンサー加盟店はすべて「BDSオークション会員」です。バイクをお探しの方は加盟店舗にご相談ください!
憧れのマシンとしてご存知の方もいらっしゃるかもしれません! こちらイタリアの“ビモータ”というメーカーの「テージ3D」というモデルでございます。メーカーの特徴としては、色々なメーカーのエンジンを使って独自のフレームや車体構成で車両をリリースしています。なので今回、テージ3「D」のDはドゥカティのエンジンが使用されています。
テージといえばフロントフォークではなく“ハブスペア”という機構を持ったフロント周りのサスペンションになっております。サスペンション機構自体は上下に動いたりするんですが、エンジンの下側にサスペンションの機構が付いていたりします。非常に特殊に思いますけれどもこの機構自体は実は20世紀初頭には既に完成されていました。
そしてエンジンを囲うようにトラスフレーム、そしてアルミの削り出しのプレートが付いていて、その後ろにトラス構造のスイングアームが付いています。
ビモータは、本当に少量生産で非常にスペシャルなバイクとして作られております。なので全てのパーツが削り出しで、タンクキャップやハンドルのトップブリッジなんかも特別なデザインで削り出しされております。リザーバータンクですらも一個一個作ったんでしょうねというぐらい、非常にスペシャルなパッケージになっております。
そしてエンジンは、ドゥカティのいわゆる空冷Lツインの1000ccオーバーのエンジンを積まれており、空冷のツインバルブのエンジンなので、現代では同じようなエンジンはなかなか出せない時代になってしまいました。またカーボンパーツも贅沢に使われているということで元のお値段も凄かったんじゃないでしょうか!
・KAWASAKI「GPZ900R」
こちら赤の「Ninja」は、平成15年初年度登録ということで後期型。Ninjaの王道のカスタムがされており、アンダーカウルが取り払われ大型のラジエーターになり、オイルクーラーが追加されています。またサイドにサブフレームというのが付いています。なぜ付いているかというと、当時はダイヤモンドフレームが珍しくてエンジンサイドのねじれ方向が若干弱いんじゃないかっていう考え方もあり、このサブフレームというのを付けると安定性が増すというようなカスタムがされています。
他には、凄く王道のアップタイプのバーハンドルや、オーリンズのサスペンションに替わっています。またマフラーは私もお世話になっていたNojimaさんのマフラー、フルエキゾーストタイプチタンですね。チタンが虹色に輝く色をぜひ見せたいということでアンダーカウルは取り外されています。
・YAMAHA「TDR250」
これはもうバイクブーム世代ホイホイって感じですね(笑)。若いライダーさんは一体何ですかこれって感じだと思うんですけども、こちらはヤマハの「TDR250」。フロントタイヤはオンロードタイヤを履いているんですが、スタイルとして当時のデュアルパーパスと言った、現代のアドベンチャーに通ずるようなスタイルをしています。そして注目すべきはエンジン。250のストロークなんですが、TZRのエンジンを流用してるということで非常にパワフルなエンジンを積んでおります。
90年代の車両にしては非常にBDS独自の評価点が高くて、外装もめちゃくちゃ綺麗ですね。ツーリングに行き倒しているようなステッカーなどもはってありますが、元のオーナーアさんが大事に乗っていた車両だと思われます!
・SUZUKI「GSX1100Sカタナ」
スズキのカタナも、欲しいなと思った瞬間に買えるバイクではなくなってきちゃいましたね。こちらはスズキ「GSX1100Sカタナ」。初年度登録が平成7年ということで、年式的にカタナの中では比較的新しいですね。カタナと言えばこのシルバーカラーがやっぱりキャッチーに思います。こちらの出品車両、恐らくシートカスタムをされていて、ハンドルもプチカスタムされていますね。カタナも90年代、カスタムブームがあり、あちこち手が入った車両が多いんですけれども、手が入ってる=オーナーさんが手を掛けてカスタマイズされたということなので、逆に車両自体も希少になっていますから、最初からカスタムされてる車両っていうのも皆さんのバイク選びの中に入ってくるといいのかなと思います!
・HONDA「CB750-2」
Fシリーズに通ずるようなカッコよさがありますね。こちらはホンダ「CB750-2」です。初年度登録が平成21年ということで、最初の1型よりもタンクにエッジが効いたデザインになっており、より往年のCBテイストが強調されたものになったなと思います。こういったエンジンむき出しのネイキッドってザ・オートバイっていう感じで、未来永劫作っててほしいなと思いますけども、欲しくなった方はBDSバイクセンサー加盟店にぜひご相談ください!
・SUZUKI「RV125(バンバン)」
私の大好物でございます(笑)。スズキのこちらは“バンバン”と呼ばれている車両名ですが、正式車両名が「RV125」というそうです。RVとは「レクリエーションビークル」の略で、ちょっと夏に遊びに行きたいなみたいな車両だったんですが、その中では随分大柄だなと実車を見て凄く思います。そしてエンジンは、当時スズキのハスラーと呼ばれたオフロード車がありましたけれども、そのハスラーベースのエンジンだと思われます。この年式のバイクを見る機会があったらぜひエンジン上部にあるフィンを見てください。ビビり止めで真ん中にゴムが挟まっていて、こういったところも味わいがありますね。
BDSプレミアムオークションでは、エンジンが掛かる貴重な車両が多数出品されています。皆さんこういった車両見つけたいなっていう方はぜひBBSバイクセンサーで車両を探してみたり、加盟店さんに相談していただけると皆さんの乗りたいバイクが見つかるかもしれません!
【小林ゆきさん略歴】
横浜育ちのバイクブーム世代。バイク雑誌の編集者を経て、現在はフリーランスのライダー&ライター。バイクを社会や文化の側面で語ることを得意としている。愛車は総走行距離25万kmを超えるKawasaki GPz900RやNinja H2など10台。普段から移動はバイクの街乗り派だが、自らレースに参戦したり鈴鹿8耐監督を経験するなど、ロードレースもたしなむ。ライフワークとしてマン島TTレースに1996年から通い続け、モータースポーツ文化をアカデミックな側面からも考察する。
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小林さんの大好物! SUZUKI「RV125(バンバン)」!
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