公開日: 2022/05/30
更新日: 2022/09/06
ヤマハは4月13日、スクーター技術とEV技術を融合し、実用性と機能性を追求したEVコミューター「E01(イーゼロワン)」のメディア向け試乗会を千葉県野田市の清水公園で開催した。
E01は、「Plugged YAMAHAto New Era(ヤマハ発動機が新時代を切り開く)」をコンセプトに開発された125ccクラスのEVバイク。東京モーターショー2019で参考出展された車両の製品化モデル。3年ぶりに開催された東京モーターサイクルショー2022で展示され、注目を集めていた。
同モデルは、自社開発の二輪EV用空冷モーターと車両固定型リチウムイオンバッテリーを搭載。業界最高レベルの出力やトルク密度、効率化を実現したモーターは、低回転からのトルク特性と幅広いパワー特性により、低速走行時の扱いやすさや、全速域でのリニアな加速感をユーザーに提供する。また、ヤマハの鋳造技術と加工技術によって製作されたコンパクトかつ軽量なバッテリーは、容量4.9kWhを誇り、高い出力を発揮。これらが組み合わさることにより、E01は最高時速100km/h、満充電時の航続距離104kmを実現している。
充電コネクターは、駐車時における充電のしやすさを考え、車両前面に配置。バッテリーは「急速充電器」「普通充電器」「ポータブル充電器」の3つの充電システムに対応しており、使用環境や用途に応じて選択することができる。
車体サイズはヤマハの原付二種モデル「NMAX125」とほぼ同じ、全長1930×全幅740×全高1230mm。シート高は755mmとなっており、足つきの良さを確保している。フレームは、強度と剛性バランスに優れた新開発のバックボーンフレームを採用。後輪懸架にはCFアルミダイキャスト製スイングアームを使用し、軽量化を図っている。
他にも、取りまわしで便利なリバース機能を搭載。また、シート下には約23Lの容量を誇るトランクを確保しており、ヘルメットの収納が可能。さらに、DCジャック内蔵のフロントトランクを設置するなど、コミューターとしての実用性も追求している。
E01は一般ユーザーへ販売を行わず、事業所、自治体、官公庁などに向けて導入するモデル。そのため、7月より日本、欧州、台湾、インドネシア、タイ、マレーシアで実証実験を実施。EVインフラやシェアリングビジネスの構築にあたり、ニーズの把握やその他周辺ビジネスの可能性探求、新たな市場開拓などを目的としている。
日本では、原付二種クラスEVや急速充電の市場受容性を調査するため、3ヵ月のリースを実施。応募期間はすでに終了しているが、リース台数は100台、リース料金(税込)は月額2万円となる。
E01のバッテリーは固定式であるため、取り外す必要がないというポイントを活かし、ハンドリングにこだわった設計をしていると思います。実際に、ハンドリングはとても良かったです。そのため、ガソリンエンジンのスクーターに乗っている人は、違和感なく乗れると思います。
また、雨の中でタンデム走行も行いましたが、E01はトルクが125ccクラスとは思えないほどあるので、パワーがないとは全く感じませんでした。さらに、タイヤのグリップ感が素晴らしく、塗れたアスファルトに吸い付くような感じがありました。試乗を通じて、E01からは電動ならではのスロットル操作とパワーの出力感を感じ取ることができました。
人気記事ランキング