公開日: 2023/05/30
更新日: 2023/06/05
2023年現在、日本はアウトドアブーム真只中にあると言っても過言ではない。2010年から続くキャンプブームは、一過性の現象ではなく、旅行形態の選択肢として定着している。アウトドア志向はファッションのみならず、国内のモータリゼーションにも大きな影響を及ぼした。国内・海外ブランドを問わずSUVタイプの四輪車が人気を博し、軽自動車にも悪路走破性を考慮したモデルが続々と登場している。多様化する二輪市場においてもレジャーバイクのリバイバル、アドベンチャーモデルが販売好調をキープしている。
しかしこの現象によって、ユーザーが本格的なオフロードモデルに傾倒していると勘違いしてはならない。あくまでアウトドアブームに牽引された現象の一つである。競技が主体となるオフロード走行の敷居は高いままで、初心者が合法的に楽しめる施設は限られている。
そこで注目されているのがATV(バギー)アクティビティだ。日本の道路交通法では50㏄以上のナンバー取得が不可能で、これまでATV(All Terrain Vehicle)の認知度は低かった。ところが、アウトドアブームに背中を押され、これまでスポーツ型(パリダカなどに参戦する競技モデル)ユーティリティ型(運搬や災害救助などで活躍)に加え、レジャー専用ATVのラインアップが充実してきた。これまで海外が主流だったATV国内市場に変化の兆しが見えている。
今回紹介するFUN RIDE BUGGY のサイト内には、全国36カ所に存在するバギーアクティビティ施設を紹介している。運営するのは台湾ブランドのキムコジャパン。スクーターブランドのイメージが強いキムコだが、各排気量ごとのATVをラインアップしている。
レジャー用ATVを運転して、自然の中を走り抜けるというバギーアクティビティは、滞在型のキャンプ場やアスレチック施設に併設されている。施設内のコースを走行する為、運転免許が必要なく、子供から大人まで楽しむことができる。(※利用対象年齢や利用対象者は、施設ごとに異なる)
バイクとは違って四輪なので安定感があり、短時間の講習で運転することが可能。特別な装備も必要としないので、ファミリーやカップルに限らず、女性だけのグループにも人気があるという。施設によってコースの特徴も様々で、アップダウンや砂利道コース、林間コースなどを体験することができる。
ただ滞在するだけではなく、「体験型」のバギーアクティビティを併設することはキャンプ場やアウトドア施設にとって、将来的な顧客獲得にも大きなメリットになる。さらに大自然を満喫しながらATVというモータースポーツの一端に触れるという非日常体験は、今後の日本のモータリゼーションに大きな影響を与えるに違いない。
人気記事ランキング