公開日: 2024/08/29
更新日: 2024/10/14
ハーレーダビッドソン久々のミドルクラス、Xシリーズ「X350/X500」。バイクジャーナリスト小林ゆきさんが箱根の峠道をワインディングインプレ! そのスポーツ性能とそれぞれの違いについて語ります!
ハーレーダビッドソンの中では久々のミドルクラスのスポーツバイクが出ました。日本では大型二輪免許を持っていれば、500ccからスポーツスター、そして2000cc近い大きな排気量まで何でも乗れちゃうんですが、やはり普段使いや気軽さ、初めてのハーレーという意味で選択肢に入ってくるのが、今回のX300・500かなと思います。
ですがこの2つ「まるで違う」ということを最初にお伝えしておきます(笑)
見た目でいうと、X350は往年のフラットトラッカーという雰囲気。そして、X500はスポーツスターっぽく感じるデザインだと思いますが、またがってみると全然キャラクターが違いました。X500はシート高が820mmと高いのに加えて、幅の広いハンドルとなっているので、どちらかというとオフロード寄りのスタイルとなっています。今回中速コーナーが続くワインディングが多かったので、少しハイスピードを試すことができたんですが、そんな中ずっとリーンアウトで目線が高い。オフロード車に乗っている方だとイメージしやすいかなと思いますが、バイクだけを寝かせてリーンさせていくようなハンドリングキャラクターで、往年のフラットトラッカーを盛り込んだ軽快感を感じる走りでした。
そして、X350はどちらかというとオンロードスポーツ寄りのハンドリング。なので、その辺りは好きずきかなと思います。「大型免許持ってるから500だぜ!」ではなくて、皆さんの走りの好みによって選んでいただけます。
ですが注意点として、X500はかなりオフロードやフラットトラックカーに近い軽快なハンドリングなんですが、やはりエンジンは500ccあるだけあって、低速から非常にトルクフル。そしてパワフル。ローでガバッと開けた時のパワー感に身体が置いていかれるぐらい非常に力強いエンジン出力を感じました。なので1速2速でガバガバ開け閉めする時はエンジンパワーにご注意を。
今回乗り比べてみましたが、もちろんハーレーダビットソンのエンブレムを付けているからにはハーレーダビッドソンらしさ、特に排気音、鼓動感というものはかなりチューニングされております。
ドコドコ感というのはサイレンサーからも周波数的にバイブレーションを感じるようにしっかりチューニングされておりますので、ライダーが走っている時に受ける鼓動に満足感が得られるのではないかなと思います。
ということで、X350とX500はハンドリングやキャラクターによってもまるで違う味付けがされているということが分かりました。初めてのハーレーダビッドソンにとてもいいバイクなので、ぜひ選択肢に入れてみてはいかがでしょうか!
【小林ゆきさん略歴】
横浜育ちのバイクブーム世代。バイク雑誌の編集者を経て、現在はフリーランスのライダー&ライター。バイクを社会や文化の側面で語ることを得意としている。愛車は総走行距離25万kmを超えるKawasaki GPz900RやNinja H2など10台。普段から移動はバイクの街乗り派だが、自らレースに参戦したり鈴鹿8耐監督を経験するなど、ロードレースもたしなむ。ライフワークとしてマン島TTレースに1996年から通い続け、モータースポーツ文化をアカデミックな側面からも考察する。
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ハーレーらしい鼓動感はそのままに
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