公開日: 2024/09/19
更新日: 2024/09/27
ヤマハは8月23日、袖ヶ浦フォレストレースウェイ(千葉県袖ケ浦市)で「Y-AMT(MT-09 Y-AMT)」の報道説明&試乗会を開催した。
Y-AMTは、ヤマハ発動機の開発思想である「人機官能」の、「人と機械を高い次元で一体化させて、人の悦び、興奮を作り出す」という考えをベースに開発された新電子制御シフト機構。MT-09 Y-AMTはこの機構を搭載したことによって、スポーツライディングで自在に発進と変速ができる操作性と、走行時のより高い没入感を実現している。
Y-AMT搭載車の特長は、手元の操作だけで変速を可能としている点にある。MT車両特有のペダルを操作して切り替えるシフトアップ&ダウンを、左ハンドルに集約。シーソー式シフトレバーを採用したことで、簡単な指の操作のみで素早く、自在に変速することが可能となった。
また、コーナリング時にペダル操作がなくなることで、フットポジションが安定。変速時に足の荷重が抜けてしまうこともなくなるため、安定した姿勢で体重を乗せることによって生まれるスピード感と、走行時に狙ったライン取りを行える操作性を感じることができる。さらに、右ハンドルにはAT/MTを切り替えられるボタンを採用することで、クラッチ、シフト操作の不要な自動変速への切り替えが可能。渋滞など様々な場面でも、余裕を持った走行をすることができる。
Y-AMT開発を担当した、電子技術統括部の福嶋健司さんは、Y-AMT搭載車について、「今回のモデルに搭載した中で最も大事なところは“いかに楽しくなるか”です。新たな機能はエキスパートライダーでもライディングをより楽しめるものだと思っているので、実際に乗って体感していただきたい」と語った。
MT-09 Y-AMTは9月30日より発売を開始する。メーカー希望小売価格(税込)は、136万4000円。また、ヤマハは今後、複数のモデルにY-AMT技術の展開を計画している。
MT-09 Y-AMTは、手元だけでシフト操作が可能でありながら、マニュアル走行の面白さも兼ね備えたバイクです。ライディング時は、人差し指と親指で素早いシフトアップ&ダウンの操作が可能です。手元だけに集中すればいいので、より安全に運転することができる仕様になっていると感じました。また、タンク付近にはスピーカーのようなエンジンの吸気口があり、走行時でもライダーが満足できるような、迫力のあるサウンドが感じられます。Y-AMTが搭載されたことで、初めてネイキッドに乗る人や普段、バイクに乗り慣れてない人にとっても、乗りやすいのではないかと思います。街乗りはもちろん、峠走行も楽しめるのではないでしょうか。
【小林ゆきさん略歴】
横浜育ちのバイクブーム世代。バイク雑誌の編集者を経て、現在はフリーランスのライダー&ライター。バイクを社会や文化の側面で語ることを得意としている。愛車は総走行距離25万kmを超えるKawasaki GPz900RやNinja H2など10台。普段から移動はバイクの街乗り派だが、自らレースに参戦したり鈴鹿8耐監督を経験するなど、ロードレースもたしなむ。ライフワークとしてマン島TTレースに1996年から通い続け、モータースポーツ文化をアカデミックな側面からも考察する。
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