公開日: 2022/05/30
更新日: 2022/09/06
それぞれの時代を彩ってきたバイクたち。それらが集まったイベントが開催された。「クラシックMOTOフェスタ2022長野」だ。長野県長野市の「長野市オリンピック記念アリーナ(エムウェーブ)」で4月30日と5月1日の両日行われ、老若男女のバイクファンたちが全国各地から駆けつけた。
バイクの歴史が詰まった祭典と言っても過言ではないほど、歴史的なバイクが集まったイベント「クラシックMOTOフェスタ2022長野」が4月30日(土)と5月1日(日)の両日、長野市にある「長野市オリンピック記念アリーナ(エムウェーブ)」で開催された。
これは国内最大級のクラシックモーターサイクルイベントで、エムウェーブのアリーナは床面積が1万3700平方メートルあるが、そこに200台を超える車両が集合(日によって展示車両の一部に違いがあった)。車両の展示のほか、車両、パーツ、小物類の即売会、展示車両が走行するパレードも行われた。
今年のゴールデンウィークは、コロナ前の2019年以来、3年ぶりとなる移動制限のないゴールデンウィーク。現在、二輪車は密にならない移動手段として人気の高まりを見せており、また、30日は天気にも恵まれたこともあり、エムウェーブは多くの来場者で賑わった。
会場内では、「メグロ」として知られる「目黒製作所」のバイクが大集結した「栄光のメグロ世界展」も同時に開催。メグロといえば、2021年にカワサキが「メグロK3」を発売したが、それすらも滅多に見ることはない。そのような状況だけに、1960年代以前の車両となると、名前は聞いたことがあっても実物を見るのは今回が初めて、というモデルが少なくなかった。
しかし、それはメグロに限ったことではない。『国内最大級』と謳うだけあり、国内外メーカーのヒストリックモデルがズラリ。こちらも「初めまして」という車両が実に多かった。それどころか1950年代のバイクも展示されており、車名すら分からない車両も何台か確認できた。ここまで知らないバイクが多く展示されているイベントも、そう多くはないだろう。他のイベントでは「なかなか見られない光景」といえる。
クラシックMOTOフェスタが、モーターサイクルショーなどのイベントと大きく違うところは、出展車が販売店や個人の所有車両であるということ。中にはプライスカードのついている車両もあり、その場で商談することも可能だ。パーツにしても、まるでフリーマーケットのごとく、床に広げたレジャーシートにレアなパーツを複数並べ、販売していた。
4月30日は天気が良く、バイクで来場するユーザーがかなり多く見られたが、そのバイクもイベントの出展バイクに負けず劣らずユニーク。例えば、スズキの「バンバン」。それも2000年代のものではなく、1970年代や1980年代のもの。また、ホンダの「ダックス」。これも当然、先ごろ発売されたニューモデルではなく、1995年以前のモデル。それらが駐車場で何台も確認できたのも一つの特徴。モーターサイクルショーなどでは、来場者のバイクが最近のモデルなど新し目だったりするが、その面でも、クラシックMOTOフェスタは一味違っていた。
客層を見ると、イベント自体が「古き良き日のモーターサイクル」といった趣なので、割合的には50代から上の世代が多いように思えた。ただ、全体としては年齢層がやや高めに感じたものの、親子連れ、それも20代と思われる親子がいたり、10~20代らしきカップルが見に来ていたりもした。男女問わず幅広い年齢が来場したあたりにも、昨今のバイク人気の影響があるのかもしれない。
3年ぶりにモーターサイクルショーが開催されるなど、コロナ前の日々が徐々に戻ってきているのを実感する。反面、まだまだ物流の問題で新車がなかなか入ってこない状態が続いてもいる。その意味からも、今、目の前にあるバイクの魅力を発信するイベントの在り方は、販売店としても大いに参考になるはずだ。
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