公開日: 2024/05/17
更新日: 2024/06/07
今回はハーレーダビッドソン2024年ニューモデル「ローライダーST」をバイクジャーナリストの小林ゆきさんがインプレ。横浜の街を試乗した感想をお伝えします!
私のスペックは身長160cm、手足はRSタイチさん公認で短めです。ローライダーSTのスペックは車重が327kg、シート高が720mmとなっております。ハーレーとか大きなバイクに乗れるかしらって、ちょっと不安に思っている方はぜひ参考にしてみてください。
ハーレーの場合、Vツインのエンジンなので、横幅はそんなにないだろうと思いきや意外とエンジンケースが横に出っ張っているんですよね。こちらのローライダーSTは、今までのモデルよりエンジンはそこまで出っ張ってないかもなんて思うんですけれどもどうでしょうかね。そして、見たところシートは後ろに下がっているタイプです。横に並んでみると私の脚の長さに対して、シートは腰掛けられる位置にあるんですが、エキゾーストパイプがちょっと邪魔をするので、脚に余裕がある感じではないですね。
ということで、ハーレーの幅があるっていうのに気をつけながら早速またがって参りたいと思います!
ハンドルの位置は高すぎず低すぎずちょうどいい位置にあります。幅は少しありますけれども、どちらかと言えばスポーツモデルに近いイメージのクルーザーです。やはり、シートはまたがった瞬間にお尻が後ろにいく形状になっています。ステップはミッドコントロールなのでちょうど足を伸ばした先にあるんですが、体感的にお尻の位置よりも膝が高いようなそんなイメージでまたがっております。そのぐらいに足元とヒップポイントが非常にコンパクトでハンドルもそんな遠くないですね。
では皆さん日常使いをされると思うので、サイドスタンドの状態からバイクを起こせるかどうかやってみると・・・・・いけますね!
起こした感じは腕で引っ張るというよりは、足の力でしっかり近くで起こす感じです。そして、起こした状態でバイクの真ん中に座れているかというとそんなことはなくて、左側の膝がちょうエンジンカバーに当たっているので、あんまり右側にお尻を寄せられないんですよね。なので、左側にオフセットしていますが、右足はステップをしっかり踏めております。
では、足を踏み替えてサイドスタンドが払えるかどうかはやってみます。一応両足が着くことは着きますが、右側はエキパイと左側はエンジンカバーが邪魔をして足を開かなきゃいけないので、シート高720mmとはいえ、つま先ツンツンで膝をしっかり伸ばしているイメージでございます。
ではちょっと右によって・・・シートの一番低い位置に座ると足つきがつんつんになっちゃうので、私の場合はシートの真ん中の少し細いところにお尻を乗せて、足つきを気にしつつ足の踏み替えをしています。 右に少しオフセットしているので、右足はかかとまでベタ足です。そしてサイドスタンドは、ハーレーの場合板状のツノが付いているので出し入れ楽ちんでいけますね。
車重が327kgありますが、体感では200kgぐらいでした! そしてシート高は720mmでとても低いんですけれども、やはりこのエキパイ。そして左側のエンジンカバーが結構張っているので、私より5~10cm背が低い方というのは、ちょっとその辺に注意をしながら乗られるといいんじゃないかなというふうに思います。
ではアッパーカウルから後ろサイドケースにかけて上から下に流れるようなスタイルのクルーザーをバガースタイルといいますけれども、こちらのローライダーSTを試乗してまいります!
ということで、先程ローライダーSTを試乗してまいりました。
見た感じ本当にスリムに感じるんですよね。ただ車重を見ると実は327kgということで、意外と重たいです。ですがストップ&ゴーがたくさんある街中を走ってみて、230kgのアドベンチャーモデルとか、フルカウルの200kg以上のスポーツタイプのバイクに比べても、足を着いた状態で左右に振ってみた感じ230kgぐらいしかないんじゃないかぐらい、非常に重心が下の方にまとまっていました。私のように小柄かつ手足が短い人だとぐらっと来た時に支えきれるかどうかっていうところに物理的な弱点があるんですけれども、そういった小柄ライダーさんでも非常にバランスがよくて不安は全く感じられなかったですね。
特にこういった大型バイクに乗り始めの初心者さんによくありがちなのが、やっぱり交差点の右左折。ちゃんと歩行者優先しなきゃっていうところで、例えば左折の時に少しハンドルが効いた状態で止まらなきゃいけない。それをちょっとでもグラっとくると、やっぱり立ちゴケに繋がったりとかあったりするんですけども、そういった右左折の状況で少しハンドルを切った状態でも怖いことは全然起きなかったのが不思議でした!
そして大事なエンジンに関しては、昨今の環境性能に合わせるためにハーレーはどうしたかって言うと、エンジンを大型化しました。大きくなったことによりトルクが増したのが実に楽しい。本当に楽しい(笑)
ちょっとした街中のストップ&ゴーでも、やはりトルクを楽しむということができるのかなと思いました。後は今年から顕著かなと思うんですけれども、ニュートラルでアイドリング状態というのが非常に静かなんですよね。なので、止まっている時の音だとか、自分に対する振動というのは穏やかで静かなんですけれども、走り始めるとしっかりハーレーの2気筒ドコドコ感が楽しめるというようになっております。またハンドリングも非常にニュートラルで、割と近い位置にステップがあるっていうのは効いているのかなという風に思います
小柄ライダーさんは小林ゆきの動画や記事を見て、このバイク乗れるのかなどうかなって悩んでいると思います。乗る際のポイントとして、強いて言えば自分に合わせて調節していくこと。重さを足で支えるというところに関しては、恐らく私ぐらいの身長の方とか体格の方だったら心配ないと思うんですけども、やはりハーレーなのでハンドルの位置とか、自分に合わせていけばいいのかなと思います。例えばレバーなんかもハーレーらしいと言えばらしいんですけども、ちょっと手の小さい方など掴みづらいかもしれないので、それは自分に合わせたレバーの形状のものに替えるとか、そういった自分に合わせられるポイントというのがたくさんありますんで、自分の体格に合わせつつ、カスタムを楽しみにしつつという風にして楽しめる1台かなと思いました!
【小林ゆきさん略歴】
横浜育ちのバイクブーム世代。バイク雑誌の編集者を経て、現在はフリーランスのライダー&ライター。バイクを社会や文化の側面で語ることを得意としている。愛車は総走行距離25万kmを超えるKawasaki GPz900RやNinja H2など10台。普段から移動はバイクの街乗り派だが、自らレースに参戦したり鈴鹿8耐監督を経験するなど、ロードレースもたしなむ。ライフワークとしてマン島TTレースに1996年から通い続け、モータースポーツ文化をアカデミックな側面からも考察する。
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横浜の街を不安感0走行!
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