ビジネス注目

保有台数や世帯普及率に見る二輪業界の現状

公開日: 2024/02/12

更新日: 2024/02/14

新車供給が8~9割の水準に回復したことで、中古車相場も適正化に向かい始めた。その結果、コロナバブルは弾けた、と言われた2023年。二輪業界の水準はコロナ禍前の2019年頃の数値に戻りつつあるが、保有台数や世帯普及率はどのように変化したのだろうか。

保有台数は全盛期の1/3強にまで縮小

保有台数は全盛期の1/3強にまで縮小
保有台数は全盛期の1/3強にまで縮小

1月に発表された、2023年の全排気量保有台数推定値(二輪車新聞社調べ/表①)は1034万5318台。2022年は1031万0955台となっているため、推定値での比較ではあるが、前年比100.3%と、ほぼ横ばいであることが分かった。また、2022年の保有台数は、同じく前年比100.2%となっており、3年連続で数値に大きな変化は見られなかった。

この保有台数をもとに、総務省が公開している「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」の“世帯数”を用いて、全国の世帯普及率(二輪車1台を保有している世帯の割合)を算出してみた。すると、2023年は17.2%で、約6世帯当たりに1台バイクがあるということが分かった。ちなみに、保有台数が1866万8554台と最も多かった1986年は47.9%で、約2世帯当たりに1台バイクを保有していたという計算になる。そのため、人口や世帯数の増減はあるものの、現在は全盛期の1/3強にまで縮小しているというわけだ。

軽・小型二輪世帯普及率は2021年以降、高まり続けている

軽・小型二輪世帯普及率は2021年以降、高まり続けている
軽・小型二輪世帯普及率は2021年以降、高まり続けている

また、過去10年間の世帯普及率(表②)を算出してみると、毎年減少していることが分かる。けれども、2020年までは減少幅が前年比約0.5ポイントであったのに対し、2020年以降は約0.1ポイントと、減少に歯止めがかかっているのが分かる。

さらに、原付一種、二種を除いた軽二輪、小型二輪の世帯普及率(表③)を見てみると、過去10年では2014年の6.39%をピークに2020年の6.22%まで減少の一途にあったが、2021年以降は普及率が高まり続けている。つまり、全排気量の数値はマイナスであっても、軽二輪、小型二輪はプラスに転じているため、コロナ禍における需要がいかに大きかったかを世帯普及率からも伺えるのだ。

この他、2023年の都道府県別世帯普及率(二輪車新聞社調べ)についても見てみると、1位は和歌山県で38.1%、2位は愛媛県で28.9%、3位は京都府で26.6%。一方、ワースト1は北海道で8.5%、2位は石川県で10.2%、3位は富山県で10.5%という結果であった。これより、世帯普及率は温暖なエリアでは高く、降雪エリアでは低いということが考えられる。

コロナの収束に伴い、新車供給は8~9割の水準に回復し、中古車相場は適正化に向かい始めた。その結果、コロナバブルは弾けた、と言われている。このコロナバブルという言葉は、1980年代後半に発生したバブル経済になぞらえてつけられたもので、バブル崩壊後には“失われた20年”と呼ばれる長期低迷に陥った。

コロナ禍で増えた新規ライダーや需要を逃さないためにも、二輪販売店にはユーザーが遊ぶ機会を創出するなど、ニーズに応え続けることが求められている。また、変わりゆくユーザーのニーズに対応し続けるためにも、様々な情報を得ることは重要となる。今回の保有台数や世帯普及率をはじめ、販売台数や免許取得人数などのデータをもとに、二輪業界がどのように変わっていくのか、予想を立ててみてもいいかもしれない。

バイクショップの求人
BDSバイクセンサー

人気記事ランキング

2025年の新車国内出荷台数、前年から約2万台上乗せの33万7100台に!

2025年の新車国内出荷台数が33万7100台(推定値 二輪車新聞調べ)となったことが分かった。2024年に32...


【BDSバイクセンサー】2025年アクセス数ランキング。アクセス数、出荷・販売台数をベースに人気車種を考察

2022年のリリースから節目となる5年目を迎えた「BDSバイクセンサー」。昨年もユーザーの認知度向上に邁...


未経験でも簡単施工を実現。使いやすさと時間短縮に成功したWAKO'S(ワコーズ)のタンクライナー

バイク乗りなら誰もが知るブランドであるワコーズ。そのワコーズが使いやすさと効果が得られまでの時間...


2024年新車国内出荷台数、約32万台でコロナ禍以前の水準に

2024年の新車国内出荷台数は32万0300台(二輪車新聞調べ・推定値)となり、コロナ禍以前の水準となった...


アンケートから分かるユーザーの総意 ~普通二輪免許取得時期は、全体の8割が16~24歳に集中~

店の戦略を立てるにあたっては、一般的にユーザーは何をどのように考えているのかを把握しておく必要が...


“速い=カッコいい”という考え方はもう古い!? 若年層がバイクを選ぶ最大の決め手は「デザイン」

コロナ禍によるバイクブームの再燃をキッカケに、一時的ではあるが若者ライダーが増加した。二輪業界に...


「Ori & Kaito」人との出逢いが織りなす、旅の魅力を発信

バイクで世界中を冒険するYouTubeチャンネル「Ori & Kaito」。今回、BDSグループの事業を一般ユーザーに...


新基準原付VS原付二種、今年の主役はどっち?

昨年、50ccの原付一種の生産が終了し、新基準原付が徐々に市場に投入されている。しかし、まだ機種が少...


各業界面で加速する外国人雇用。整備士不足が深刻化する二輪業界での実態は?

日本全体が深刻な労働力不足に直面している。この傾向はコロナ後、経済活動が正常化すると、さらに加速...


二輪免許取得者数33万6943人でコロナ前の水準に戻る。年齢別ボリュームゾーンは20~24歳

二輪免許の取得。これは免許区分に関わらず、バイクに乗る、という意志の表れである。つまり、この数字...


DYM
SEO Ranking