公開日: 2024/07/30
更新日: 2024/08/20
2024NGK SPARK PLUGS アンバサダーの葉月美優さんが、二輪整備士講師の井田氏指導のもとHONDAグロムのプラグ交換に挑戦! プラグ交換の正しい方法やメリット、注意点などを伝授します!
井田講師―――BDSテクニカルスクール講師の井田でございます! 本日来ていただいたのは2024NGK SPARK PLUGSアンバサダーの葉月美優さんです!
葉月―――2024NGK SPARK PLUGSアンバサダーの葉月美優です! BDSではプレミアムオークションのサブコンダクターを務めています。よろしくお願いします!
井田―――今回はプラグの話をしたいと思うんですが・・・プラグってめちゃくちゃ大事なんですよね。
葉月―――エンジンを回すのに大事って言いますよね!
井田―――エンジンが調子よく回るためには3つ要素があります。1つ目は良い「混合機」。ガソリンと空気がバランスよく混ざるのが大事です。2つ目が良い「圧縮」。そして、3つ目がそれを燃やすプラグの「火種」がめちゃくちゃ大事なんですね。逆を言うと、この3つが揃っていないとエンジンは調子よく回れないんですよ。それぐらいプラグが強力な火花を最適なタイミングで飛ばす役割って大事なんです。
プラグって普段どれくらいで交換されます??
葉月―――オイル交換と一緒に3000km走行したくらいでやった方がいいって聞きますよね。
井田―――一般的なプラグだと、だいたい3000kmから5000kmぐらいっていう風に言われています。オイル交換とか結構気にされている方が多いんですけれど、プラグに関しては意外と忘れられがち。プラグにも色んな種類ありますが、今回アンバサダーに来ていただいてますので、NGKプラグについて触れていきたいと思います。
葉月―――このホワイトボードに書かれている「CPR7EA-9C」が品番ですね! あと横にあるブラグの絵が上手(笑)
井田―――頑張って描きました(笑)。上からターミナル、白いところが絶縁体でそこに品番が書いてあります。その下にハウジング、ガスケット、ネジの部分、その先に中心電極、最先端のL字に曲がっているところは一般的には接地電極と言われております。プラグの品番は基本的に車両ごとに決まっていて、グロムの純正だと「CPR7E」になっています。そして、今回かなり良いプラグを用意しました!
葉月―――MotoDX!めっちゃ良いやつですよね!
井田―――めっちゃ良いやつです(笑)。バイク乗り憧れのプラグと言っても過言ではないと思います。残念ながら車種が限定されているんですが、グロムは対応していたので買いました!
一般的なプラグとMotoDXの何が違うのかというと、火種を作る部分がMotoDXは細いんですよね。電圧がビリッと流れてきて、先端で火をスパークさせるんですが普通のプラグだとその部分が大きいので、色んなところから火が飛びます。基本的には角から飛びやすいという特徴がありますので角から接地電極に向かって火がバシバシと飛ぶと、角がだんだん丸まって摩耗していきます。ですが、MotoDXは特殊な金属を使っているので磨耗しづらいんですよ。なので、最初にプラグ交換は3000kmから5000kmぐらいで変えた方が良いと話ましたがMotoDXは寿命が長くて1万kmくらい持ちます。
葉月―――走りの質もよくなるんですよね?
井田―――エンジン3要素の「火種」の部分ですからね! 今回は葉月さんと一緒にプラグ交換をやっていきたいと思います!
葉月―――やってみたい! 今まで自分でやったことなくて、今回用意していただいたグロムも耐久レースとかで乗っているので、自分でもプラグ交換できるぞって言いたいです!
井田講師―――ということで準備ができましたので交換していきたいと思います。このスパークプラグいきなり交換したくなるんですけれども、この場所って枯葉やほこりなどゴミが溜まりやすいんですよ。このままスパークプラグを外すとエンジンの中に入てしまう可能性があるので、バイク屋さんとかだとエアガンという機械を使って空気でゴミを飛ばします。
葉月―――この機械を持っていない方はどうしたらいいんですか?
井田―――そういう方は歯ブラシとかブラシっぽいので掃いてもらって、あとはフ―って拭いてもいいかもしれません(笑)。とにかく周りのゴミをエンジンに入れないようにしてください。
葉月―――エンジンに入っちゃうとどうなるんですか?
井田―――例えば、石が入った状態でピストンが動くとシリンダーの中に傷が増える可能性があります。エアークリーナーでゴミを取り除いてるぐらいですからなるべく入れないようにしたいですね。では、回りをキレイにしたらプラグキャップを外します。
葉月―――プラグのねじが見えた!
井田―――そうしたら、プラグレンチをセットして緩めていきます。最初は硬いと思いますので、レンチを軽くコンコンとやってもらうとネジも緩みますからこれでぐいっと回して外します。では葉月さんもやってみましょう!
葉月―――私でもできますかね(笑)。まずプラグキャップを外してプラグレンチを差し込んで反時計回りに回していきます。回していくと・・・お、取れました!
井田―――じゃあ今度は新しいMotoDXプラグをセットしていきましょう! まず最初に手で締めて、これ以上回らないよってところまで真っすぐに差し込んでください。
葉月―――はい! さっきの逆で時計回りに回していきます。真っすぐって言われると怖いんですけど、それくらいに繊細ってことですよね?
井田―――そういうことです。パワープレ-はダメなので、手で回してスムーズに入ることを確認してください。では、セットできたら工具で締めていくんですが、この「締め付けトルク」というのはどれくらいの強さで締めるか決まってます。適当に工具でガツーンと締めちゃうと、最悪ネジを壊したりプラグがもげちゃうとかあります。サービスマニュアルを見るとグロムの場合、締め付けトルクを16ニュートンと書いてありますので規定値に沿って締めたいと思います。
葉月―――16ニュートンってわかんなくないですか?
井田―――そういう時にはトルクレンチを使います。これから自分で整備していきたいよって方はこれが1つあると良いと思います。ネジには全てどれぐらいの力で締めてくださいっていう規定値があるので適正な範囲で締める時にこの工具が役立ちます。
ということで、このトルクレンチは私の私物なんですけど、スイッチを入れるとトルク値を設定できます。今16ニュートンに設定したので規定値になったらピピピって光と音と数字で教えてくれます。一般的なトルクレンチだとカチンっと振動で教えてくれるものもあるんですけれども、私はこれが好きで使っています!
葉月―――じゃあ井田さんオススメのトルクレンチを使って16ニュートンまで締めていきます! レンチをしっかりプラグに当てて頭部分を抑えて、締めていくと・・・数字が上がっていってます! あとちょっと・・・!
井田―――OKです! ではそのままレンチを外してください。今回は16ニュートンで締めましたがメーカーさんによって10、12とか規定がありますので合わせていただければと思います。
葉月―――最後にプラグカバーをセットして・・・完成しました!!
井田―――これでプラグ交換が終わりましたのでエンジンをかけてみたいと思います。
葉月―――おお! 掛かったー! なんか掛かり良かったですか!?
井田―――最初古いプラグでテストした時はキュキュキュって感じだったので、掛かり良くなりましたね! 普段乗られてるグロムと比べて掛かり具合どうですか?
葉月―――私もエンジン掛けてみます!・・・これは交換した方がいいですね(笑)。交換作業自体は結構簡単だったので、自分でもやりたいと思います。けどやっぱり繊細な部品なので、自分で交換するのに自信がない方はプロに任せたほうがいいなとも思いました。
井田―――道具が揃ってない中、無理やりやろうとするとやっぱり失敗したりする可能性がありますので、自信がない方はお店に行って交換をお願いするといいと思います。
葉月―――今回、私が勉強したことによると、プラグ交換することによって燃焼効率が良くなって、燃費や加速性能も上がるみたいなのでバイク自体の持ちも良くなるそうです! また3000~5000kmの交換頻度を考えると、一般プラグよりは高くなってしまうんですけど、MotoDXの品番がある車両はこちらを使った方がいいんじゃないかなって思いました!
井田―――ということで今回は、葉月美優さんと一緒にプラグ交換をやってみました!
【葉月美優さん略歴】
千葉県出身バイク好きタレント。愛称「みうみう」。日本レースクイーン大賞2020新人部門「実行委員会特別賞」 ミスジェニック2020グランプリ。モデル、レースクイーン、アイドル、Youtuberなど活動は多岐にわたる。2023年からBDSオークションサブコンダクターとしても活躍中。
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【BDSテクニカルスクール講師 井田安彦】 BDSテクニカルスクール講師
保有資格
2級二輪自動車整備士、2級ガソリン自動車整備士、2級ジーゼル自動車整備士、自動車検査員、二輪車安全運転指導員
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BDSテクニカルスクールHPhttps://www.bds.co.jp/technicalschool/
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