公開日: 2024/08/30
更新日: 2024/09/02
ヤマハは7月26日、バイクの発進や変速操作などを高度な制御で自動化する新機構『Y-AMT(ワイ・エーエムティ)』を開発したと発表した。
同機構はクラッチレバーやシフトペダルを廃した自動変速トランスミッション。ヤマハでは2006年に二輪車用自動化MTシステム『YCC-S』を開発・実用化したあとも開発を継続。それらの技術を発展させ、より高いスポーツ性と利便性を両立させたのがY-AMTだ。
一般的なMT車におけるギアチェンジは、左手でクラッチレバー、左足でシフトペダルを操作して行う。Y-AMTでは、これら一連の動作をアクチュエーターが担うのだが、このアクチュエーターを制御するのが『MCU』というモーターコントロールユニット。これとエンジンの制御を司るエンジンコントロールユニットの『ECU』が通信で連携し、MCUが最適なシフト操作とクラッチ操作をアクチュエーターに指示、ECUがシフトアップ時のエンジン点火や燃料噴射、シフトダウン時には電子制御スロットルなどをコントロールする。
ベース車両の変速機構に大きな変更を加えることがないので、ダイレクトな変速フィーリングなどはそのまま引き継がれるという。
Y-AMTには『ATモード』と『MTモード』があり、右ハンドルにATとMTの切り替えボタン、左ハンドルにシフトレバーを備える。MTモード時にはシフトレバーを操作してシフトチェンジさせる。Y-AMTは「MT-09 Y-AMT」に搭載され、年内に国内で発売予定。価格等は発売アナウンス時に発表される。
「ヤマハの大型バイクは大きく分けて、2気筒750ccと3気筒900ccがありますが、それらのモデルにもY-AMTの搭載を考えています」(ヤマハ発動機・広報グループ)
バイクの楽しさをスポイルすることなくライダーの負担を軽減させる機構なので、ラインアップの拡大は非常に楽しみだ。
人気記事ランキング