公開日: 2024/12/24
更新日: 2025/01/07
2023年と2024年、ホンダの『E-Clutch(Eクラッチ)』、ヤマハの『Y-AMT』と、クラッチレバーを操作しなくてもライディングが楽しめる装置が相次いで発表された。
ホンダからは昨年6月にEクラッチ搭載モデルがタイプ設定された『CB650R』『CBR650R』が登場。Eクラッチの特徴は、クラッチレバーを一切操作しなくても、シフトペダルでギアを選択するだけで発進・走行・停止が可能なこと。では、クラッチレバーがないのかというと、ちゃんと備えられている。クラッチを自動制御するだけではなく、ライダーによるクラッチ操作も可能としているのだ。
ヤマハからは昨年9月、Y-AMTを搭載した『MT-09 Y-AMT』が登場。こっちはクラッチレバーもシフトペダルも備えていない。右手でMT/ATを切り替え、MTの場合は左手のシフトアップ/ダウンボタンでギアを選択。ATにも『D』『D+』、2つのモードを用意。ホンダのEクラッチ搭載車とはまた違った楽しみ方のできるモデルだ。
クラッチレバー操作なしのバイクが次々と登場してくる中、カーエレクトロニクスの企業であるニデックモビリティ株式会社が11月14日、クラッチレバー操作を必要とせずにギアチェンジを可能とする二輪車向け電動クラッチECUを世界で初めて開発したことを発表した。同製品は、MT二輪車のクラッチコントロールを自動制御し、ライダーが任意でMT/ATモードを切り替えるシステムに採用されている。また、同製品は設計工程での検証が可能で、検証工程における手戻りが少なくなることで開発工数の大幅な短縮と品質向上が望める『モデルベース開発』という手法が使われているのが特徴だ。
操作がイージーになる電子制御クラッチ搭載車は今後、増えていくことは間違いない。例えばUターン。「倒しそうで怖い」と不安を感じるユーザーでも、クラッチレバー操作がなくなるだけで気分的にはかなりラクになるはず。バイクに乗るハードルを下げてくれるのが、電子制御クラッチなのだ。
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