公開日: 2025/02/14
更新日: 2025/02/17
リリースから4年目を迎える「BDSバイクセンサー」。昨年は大型スポーツイベントでのテレビCM放送や複数のキャンペーン展開などにより、2023年以上にアクセス数や問い合わせ数を増やす1年となった。では、昨年はどのような車種が人気だったのだろうか。今年は問い合わせ数をもとに、どのモデルが注目されていたのか紹介していく。
2022年4月にオープンしたバイク&パーツ検索サイト「BDSバイクセンサー」。昨年は、年始に開催された大型スポーツイベントでのテレビCM放送により、放送直後にはサーバーダウンが起こるほどアクセスが集中。また、第3弾となるテレビCMの放送や、複数のキャンペーンを展開したことで、知名度を高めるだけでなく、多くの加盟店からBDSバイクセンサー経由の成約台数がさらに増えた、といった声を多数いただくことができた。
また上記に伴い、ユーザーがページを閲覧した回数を示すアクセス数、在庫確認や見積依頼などを行った数値の問い合わせ数が上昇。そのため昨年は、2023年以上に多くのユーザーにご利用いただいていることが伺える。
今回は車両に対する“問い合わせ数”に注目。「新車国内出荷台数」および「新車全国販売台数」(二輪車新聞社調べ)と見比べながら、クラスごとにどの車両が人気であったのかを確認していく。
さて、2024年における各クラスの問い合わせ数を見ていくと、原付一種は1位が「ビーノ」、2位が「DIO」、3位が「スーパーカブ50」、4位が「ズーマー」、5位が「JOG」となっている。1位の「ビーノ」は、オシャレなだけでなく、インナーボックスや大型フック、アクセサリーソケット内蔵のグルーブボックスを搭載するなど、実用性も兼ね備えたモデル。全クラスの問い合わせ数で2位、またアクセス数では原付一種クラスで2位となるなど、高い人気を得ている。
原付一種を中心に販売する加盟店Aは、同モデルの需要と販売状況について次のように語る。
「以前は男性ならJOGを選ぶ人が多かったのですが、最近は男女を問わず、ビーノが人気です。ただ、いまは供給台数が限られているため、この色が欲しいとお客さんに言われても、在庫がないことが多い。以前はいつ入荷すると伝えられましたが、いまは仕入れられたとしても、オーダーしてから2~3ヵ月後。しかも、色を保証できません。そのため、違う色や他店を紹介することもあります」
新車国内出荷台数(同)によると、「ビーノ」は1万0200台。この他、車種ごとで多かったのは、「タクト」が2万2000台、「JOGシリーズ」が1万9000台、「レッツシリーズ」が9700台、「ギアシリーズ」が8200台となっている。この数字は新車に関するデータではあるが、出荷台数が多いということは、それだけその車両が人気であるということ。そのため、出荷台数で上位にランクインしているモデルについては、中古車の需要も高いと考えられる。
また、原付一種クラスの問い合わせ数ランキングで注目したいのが「ズーマー」。同モデルは2017年に生産終了となっているが、原付一種クラスのアクセス数においても7位にランクインしていることから、根強い人気を誇っていることが伺える。前述の加盟店Aは同モデルについて、「デザイン性の高さから、特に若いユーザーに人気」と話す。
今年の二輪業界の目玉は、どのような新基準原付モデルが登場し、それらがどれくらいユーザーに受け入れられるかだろう。4月1日からは道路交通法施行規則が改正され、法律上、原付免許で新基準原付に乗れるようになる。そのため、この登場によって、原付一種の出荷台数の順位にどのような変化があるか注目したい。
原付二種の1位は「PCX125」、2位は「スーパーカブ110」、3位は「クロスカブ110」、4位は「モンキー125」、5位は「CT125・ハンターカブ」と続く。1位の「PCX125」は全クラスの問い合わせ数、およびアクセス数でも1位を獲得。出荷台数(同)は1万6800台と、不動の人気を誇っている。同モデルが多くのユーザーから支持を集める理由について、加盟店Bは次のように話す。
「原付二種としては30万円を超えるので高い部類になりますが、お客さんからすれば、壊れないという信頼性が高いのだと思います。また、年々タンク容量が増えているため航続距離が長く、燃費がいいのでガソリン代が浮く。さらに、十分な収納スペースを備えている。他のモデルと比べて、日常での使い勝手が優れているから人気なのだと思います。新車は10年ぐらい、当たり前のように乗れますからね」
オークション相場を確認すると、「PCX125-4」は30万円台~34万円台で落札された車両も多く見られる。そのため、諸費用を含めた店頭価格と、新車価格(メーカー希望小売価格:36万3000円)との逆転現象も起きていることが伺える。
この他、車種ごとで出荷台数(同)が多かったのは、「ディオ110」が1万0400台、「スーパーカブ110(プロ含む)」が8400台、「CT125・ハンターカブ」が8000台、「リード125」が7300台、「クロスカブ110」が5900台となっている。2023年は、出荷台数(同)において大幅な躍進を見せた原付二種だが、昨年は11万3200台と、前年比で約3万5000台減少。2023年に人気であった「CT125・ハンターカブ」や「クロスカブ110」などのレジャーモデルも、出荷台数を大きく落とす結果となった。
前述の加盟店Bは原付二種の需要変化について、「2023年は、ハンターカブは入荷したらすぐに売れてしまいました。けれども昨年は、売れてはいますが、そのような状況ではなくなりました。いま、原付二種のトレンドはレジャーモデルから、スクーターモデルに戻りつつあると思います」と語る。
昨年に引き続き、全クラスの中でトップシェアをキープしている原付二種だが、今年はこの数字がどのように変化するのか、注目したい。
軽二輪の1位は「レブル250」、2位は「NINJA250」、3位は「CBR250RR」、4位は「GSX250R」、5位は「YZF-R25」と続く。「レブル250」はアクセス数でも、軽二輪クラスの中でトップを記録。また、新車全国販売台数(同)は9015台と同クラスで1位となっているが、ついに1万台を下回るカタチとなった。ただ、足つきや取り回しの良さから、多くのライダーから支持を集めていることは間違いない。
この他、車種ごとで販売台数(同)が多かったのは、「PCX160」が6133台、「ADV160」が4402台、「CL250」が2906台、「CRF250L/L(s)/ラリー/ラリー(s)」が2866台と続く。多くのモデルが前年割となっているが、その中で前年比1000台以上も増加した車種がある。それは、2655台を記録した「Vストローム250SX」だ。同モデルがどれくらい人気なのか、前述の加盟店Bに聞いた。
「入荷したらすぐに売れてしまうほど人気です。ただ、供給台数は限られています。Vストローム250SXは、Vストローム250と比べてかなり軽い。これが人気の理由だと思います。元々大型モデルに乗っていた人など、20代後半~50代の男性が主に購入しています」
この他、今年は昨年12月25日に販売が開始された「KLX230 SHERPA」に高い注目が集まっている。これについては、BDSバイクセンサーのYouTubeチャンネルでも、足つきインプレ動画が14万回以上(1月現在)の再生回数となっていることからも、注目度の高さを伺うことができる。また、同時期に情報公開された「W230」「MEGURO S1」「KLX 230S/SM」など、軽二輪クラスはラインアップが拡充された。特に「KLX230 SHERPA」は、「SEROW250」が生産終了となったいま、オフロードモデルを代表する車両になると考えられる。カワサキから投入されたこれらのモデルが、今年のランキングでどの位置にランクインするか楽しみだ。
小型二輪の1位は「SR400」、2位は「Z900RS」、3位は「NINJA400」、4位は「GB350」、5位は「CB400 SUPERボルドール」と続く。1位の「SR400」は、全クラスの問い合わせ数で10位にランクイン。また、アクセス数は小型二輪クラスで1位、全クラスでも3位となるなど、生産終了後も高い支持を集めていることが伺える。
販売台数(同)では「エリミネーター/SE」が6127台と、ここ数年トップをキープしていた「Z900RS」を追い抜く結果となった。この他、車種ごとで販売台数が多かったのは、「Z900RS/カフェ/SE」が5905台、「GB 350/S」が3994台、「NINJA ZX-4R SE/NINJA ZX-4RR KRTエディション/Z400」が3568台、「ローライダーS/ST」が2565台と続く。カワサキも扱う加盟店Bは「エリミネーター」の人気ぶりについて、次のように話す。
「Vストローム250SXと同様に、入荷したらすぐに売れてしまいます。ただ、これも供給台数が限られている。400ccクラスのアメリカンタイプは、ドラッグスター400が生産されなくなったため、これしか選択肢がない。レブル250もそうですが競合モデルがありません。お客さんは足つきが良く、扱いやすいモデルを求める方が多いので、エリミネーターは人気なのだと思います」
小型二輪で注目したいのが、問い合わせ数で6位にランクインした「ドラッグスター400」。やはり、足つきの良いモデルが人気であることを意味しているのだろう。オークション相場を見ると、70万円以上の落札車両が多々見られる。
同モデルについて前述の加盟店Bは、「お客さんから人気なのは分かっています。ただ、ドラッグスター250もそうですが、状態が良い車両だと新車価格を超えるなど、相場が上がりすぎている。お客さんからの要望がない限り、ウチではあえて仕入れていません」と語る。
ここまで、BDSバイクセンサーの各クラスの問い合わせ数を見てきたが、出荷・販売台数が多いモデルに関しては、それだけユーザーからの注目度が高いということ。また、問い合わせ数=購入件数ではないが、これは購入する意思があると考えられる数値でもある。そのため、オークション相場が高騰しているモデルもあるが、ランキング上位のモデルを扱ってみる、あるいは在庫を拡充するのも、販売台数拡大の一手となるかもしれない。
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