公開日: 2022/05/30
更新日: 2022/09/06
ハーレーダビッドソンジャパンは4月13日、975ccの水冷Vツインエンジン「レボリューションマックス975T」を搭載した、新世代のスポーツスター「ナイトスター」の国内予約販売を開始。また、同月15日には、東京都渋谷区にある「東急プラザ渋谷17階SHIBUNIWA / Ce La Vi TOKYO」において、プレスブリーフィングや撮影会、ローンチパーティーを開催した。さらに、5月10日には、本社を構える新宿イーストサイドスクエアで先行試乗会を開催した。
「おかげさまでハーレーダビッドソン、絶好調です。JAIAさんの数字をご覧になっている方もいらっしゃると思いますけど、1~3月の登録台数が前年の約1.7倍。この数字は過去2番目に高い数字。当然のことながら、バブルの頃の登録台数は高いんですけど、それに次ぐ好調さです。会計年度の登録台数でも、6年ぶりにハーレーダビッドソンジャパンの実績がプラスになりました」
そう切り出したのは、ハーレーダビッドソンジャパンの野田一夫社長。これは、4月15日に東京都渋谷区の「東急プラザ渋谷17階 SHIBUNIWA/CeLa Vi TOKYO」で行われた、同社の新世代スポーツスターである「ナイトスター」のプレスブリーフィングの挨拶冒頭で語られたもの。野田社長自らが「好調」と話す、この勢いに拍車をかけるべく登場したのがナイトスターだ。
同車に搭載されるエンジンは、水冷Vツインエンジン。昨年から、水冷Vツインエンジンを搭載したモデルが相次いで発表されている。
「昨年は、水冷のレボリューションマックス1250を搭載したモデルを2つ投入しました。中盤に『パンアメリカ』。ハーレーダビッドソンの歴史において初めて出したアドベンチャーモデルで、バイクオブザイヤーもいただきました。価格帯は250万円ぐらい。そして、年末に発表して今年1月に導入した『スポーツスターS』。レボリューションマックス1250Tという、トルク型のエンジンを搭載し、200万円台からの商品となっています。ナイトスターは、その下の価格帯を受け持つ新たな商品です。水冷モデルの商品については、この3商品で一旦、一段落になります。3商品が出揃った段階で新商品攻勢の第1章が終了。この3商品をもちまして、我々、ハーレーダビッドソンの新しい時代の幕開けと考えております」(野田社長)
200万円を切るナイトスターの車両本体価格は、ビビッドブラックが税込188万8700円、ガンシップグレーとレッドラインレッドが税込191万9500円となっている。
ナイトスターに搭載されるエンジンは、パンアメリカやスポーツスターSとは排気量が違う、975ccのレボリューションマックス975T。『T』がついていることからも、トルク型であることが分かる。幅広いパワーバンドかつフラットなトルク曲線により、力強い加速とパワフルな中速域を実現している。
新世代と謳うだけあり、先進技術もふんだんに採用されている。例を挙げれば、直径4インチの丸型アナログメーターに搭載されている「マルチファンクションLCDディスプレイ」。走行モードも「スポーツモード」「ロードモード」「レインモード」の3モードから選択でき、好みや状況に応じた走りを楽しむことができる。このほか、電子制御式の安全技術も搭載。緊急ブレーキの時などにコントロールを支援する「アンチロックブレーキシステム(ABS)」、後輪が空転するのを防ぐ「トラクションコントロールシステム(TCS/停車時にオフを選択可能)」、過度なエンジンブレーキによる後輪スリップを防ぐ「ドラッグトルクスリップコントロールシステム(DSCS)」。
足つき性の良さと車重の軽さもポイントの一つ。
「従来の空冷スポーツスター『フォーティエイト』のシート高が710mm。それよりも5mm低い705mmと、足つき性が良い。車重も、スポーツスターSが228kgで『かなり軽い』というご意見をたくさんいただきましたが、それよりも軽い211kgと、すごく軽いです」(「ナイトスター」プロダクトチャンピオン・田中絵里さん)
15日のプレスブリーフィングでは、ハーレーのカスタムショップとして名の知れた神奈川県川崎市の「ヒデモーターサイクル」が手がけたカスタムマシンも展示された。
「ストリートトラッカーです。レースを走るわけではないですけど、ダートトラッカーをストリートに振って、ダートトラックのスタイルをうまく形にできないかなと思って、仕上げました」(ヒデモーターサイクル・富樫秀哉氏)
ハーレーダビッドソンジャパン(以下、HDJ)は5月10日、本社を構える新宿イーストサイドスクエアで「NIGHTSTER」の先行試乗会を開催した。
ナイトスターは、力強い加速を実現する新開発の「水冷60度VツインRevolution™Max975Tエンジン」を搭載。全回転域で最大限の性能を発揮させるため、吸気ベロシティスタックの長さや形状、エアボックスの容積などを調整している。さらに、内部バランサーによってエンジンの振動を低減させ、乗車時の快適性と車両の耐久性を向上させている。
同モデルは、スポーツスターの伝統であるクラシカルなスタイリングを継承しながらも、丸型エアインテークカバーやソロシート、チョップドフェンダーなど最新モデルの要素を多数採用している。また、特長的なのは、燃料タンクがシート下に配置されていること。これにより低重心化が図られているため、ライダーは停車時に安定感を感じられるだけでなく、ハーレーでありながら、軽快な走行を楽しむことができる。また、シート高は705㎜と足つきが良く、車重は221kgと軽量化されているため、女性ライダーにも扱いやすいモデルとなっている。
ナイトスターについてHDJ広報の才門勇介さんは、次のように説明する。
「ナイトスターは昔のスポーツスターを彷彿とさせる、クラシカルでシンプルなスタイリングのバイクです。そのため、ハーレーの文化であるカスタムを楽しめるというのも特長の1つとなっています。同モデルの登場と共にオプションパーツも出ているので、そちらも注目して頂ければと思います」
ナイトスターは4月13日より、全国の正規ディーラーで予約販売を開始している。メーカー希望小売価格(税込)はカラーによって異なり、ビビッドブラックが188万8700円、ガンシップグレー、レッドラインレッドが191万9500円。5月以降にデリバリーが予定されている。
新宿周辺で試乗をしましたが、信号待ちの多い都会だからこそ、極低速の扱いやすさに気が付きました。これは、エンジンの出力加減やクラッチの軽さなどによるものだと思います。ゆっくり走るのがすごく楽で楽しかったです。また、アクセルを開けられる場所では、トルクがキチンとあることも確認できました。
ナイトスターのハンドリングについてですが、スポーティーな走行が可能な反面、クルーザーのような雰囲気も残しているような気がしました。そのため、ハーレーや国産クルーザーに乗ったことがある人は、乗りやすさを感じ、その他の様々なモデルに乗った経験のある人は、独特なハンドリング性能を感じるのかなと思います。
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