公開日: 2020/06/23
更新日: 2022/08/26
日本郵便とホンダは1月17日、日本郵政新宿郵便局で記者発表を行い、郵便配達業務で使用する電動二輪車として、「BENLY e(ベンリィe:)」の導入に合意したことを発表し同日、納車式を行った。
両社は2017年3月より、郵便配達業務に関する持続的な地球環境への貢献として、現行の二輪車に代わる「電動車両を用いた郵便配達による社会インフラ整備」に向けた協業を行ってきた。そしてこの度、ベンリィ e:の導入実現となった。 日本郵便では2019年度中に200台の納車を予定している。1月より新宿、日本橋、渋谷、上野の4郵便局での使用を開始。20年度中にはさらに2000台程度の追加導入を行い、状況を見ながら東京都のほか、埼玉、千葉、神奈川や全国の政令指定都市に配備する。都内については、2020年度末までに郵便配達用二輪車の20%が電動化される予定となっている。
ベンリィe:はパンクのリスクを考慮しチューブレスタイヤを装着しており、動力用電源には、簡便なバッテリー交換を可能とした着脱式バッテリー「Honda Mobile PowerPack(ホンダモバイルパワーパック)」を使用する。ゼロ状態からフル充電までに要する時間は、およそ4時間。一充電あたりの航続距離と最大積載量は、「BENLY eⅠ」が87㎞で30㎏、「BENLY eⅡ」が43㎞で60㎏。両車ともに最大積載状態で傾斜角12度までの登坂が可能となっている。
納車式で日本郵便の上尾崎幸治執行役員は次のように挨拶した。「大変性能の良い配達車両を造って頂いた。今年は東京オリンピック・パラリンピックの開催年でもあり、都内では多くの方々にこの新しい電動配達車を見ていただく機会もあると思う。配達業務のバイクは約50年の歴史があるが、次の50年の中核車となるよう、われわれもしっかりと安全運転に取り組んでいきたい」
続いてホンダの安部典明二輪事業本部長が、壇上に立った。「配送業務における地球環境に配慮した企業活動は重要なテーマ。およそ半世紀に渡り使われてきたカブに加え、ベンリィeを郵便配達の仲間として迎え入れてくれたことを非常に嬉しく思う。ベンリィe:は昨年12月に発表した電動二輪車で、原付一種/原付二種相当となる。「ホンダモバイルパワーパック」の採用により、簡単にバッテリー交換が可能。航続距離に関しては進化が必要との考えはあるが、ガソリンスタンド自体が減少しつつある地域では、スタンドに行く必要がないという観点で、新たな展開が期待できると思う。より静かな環境への貢献もしていきたい」
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