ツーリング注目

BASの航空輸送 「沖縄ツーリング編」

公開日: 2023/12/04

更新日: 2023/12/12

ユーザー向けツーリング企画に新たな選択肢を提供する、BASの「航空輸送」。小誌8月号で掲載した北海道ツーリングに続き、今回も同サービスを“しゃべり屋ライターバイク乗り”の柴田直美さんが体験。2泊3日で行ってきた沖縄ツーリングの様子や、那覇空港ANAカーゴでのバイク積み込みの様子などについて紹介する。

ANAカーゴでのバイク積み込みは繊細で丁寧な作業

ANAカーゴで車両を受け取ったら、すぐにツーリングをスタートさせることができる
ANAカーゴで車両を受け取ったら、すぐにツーリングをスタートさせることができる

BASの航空輸送とは、ANAの航空機でバイクを空輸するサービス。「羽田」「新千歳」「伊丹」「福岡」「那覇」の5つの空港間で実施している。関東圏の自宅から羽田を除く上記の各空港まで、最短3日でバイクを輸送することができる。BASのトラックが自宅でバイクを引き上げ空港まで運ぶため、近隣のデポまで持ち運ぶ必要がなく、ユーザーは現地空港の「ANAカーゴ」で車両を受け取るだけ。手軽さが魅力となっている。

バイクを預ける際は、バッテリーのマイナス端子を外すこと、そして、ガソリン残量を1/4以下にすることが必要となる。これらの事前準備を自分で行うのは不安という人は、バイクを預ける場所を二輪販売店のデポにすることも可能。

また、バイクを預ける際には、リヤバッグやパニアケースなどを取り外すことなく、そのまま預けられるため、ライディングウェアやシューズ、ヘルメットなどもまとめて送ることができる。そのため、大荷物を持ち飛行機を利用する、といった手間を省けるのも特長だ。

ANAカーゴでのバイク積み込みは繊細で丁寧な作業
ANAカーゴでのバイク積み込みは繊細で丁寧な作業

ツーリングを終え、現地の「ANAカーゴ」にバイクを預ける際は、まず必要書類の記入をはじめ、キズや凹みなどバイクの状態確認や、バッテリーのマイナス端子の取り外しを実施する。その後、スタッフがガソリンの残量や、積載された荷物が不安定になっていないかをチェック。重量を測ってからバイクをパレットに乗せ、前後のタイヤを金具やラダーを用いて固定していく。この時、万が一の乱気流によってバイクが倒れることがないよう、傾きがないかキチンと確認も行っている。

続いて、フォークリフトを使用して、バイクが乗ったパレットを、何度も微調整を行いながらバイクスキットの中央に積んでいく。そして、チェーンを用いて、パレットとバイクスキットを固定する。最後に、各固定箇所の二重チェックを行い、積み込みは終了となる。

上記の積み込みの様子について、柴田さんは次のように感想を述べている。

「とにかく驚いたのは、1台のバイクに3~4名のスタッフが作業を行っていることです。わずかなズレも修正する繊細な作業と、それをチェックする方々。雨が降り始めたので荷物が濡れないようにビニールを被せてくれるなどの丁寧な作業と気配りを見て、大切な自分のバイクを安心して預けることができると感じました」

オフシーズンでも最適な気候でツーリングを満喫

本州ではオフシーズンを迎えていても、沖縄はベストコンディション
本州ではオフシーズンを迎えていても、沖縄はベストコンディション

今回は先にも触れたように、BASの航空輸送を利用した2泊3日の沖縄ツーリングを柴田さんと実施した。各日の行程は下記の通り。

1日目は10時に那覇空港に到着し、バイクを受け取るために「ANAカーゴ」へ向かう。同カーゴは、空港から徒歩で15分、タクシーで3分の場所に位置している。エアカーゴに着いたら入構手続きを済ませ、通行証を受け取り、バイクが待っている「ANAカーゴ」に向かう。そして、パレットからバイクを降ろして状態を確認し、書類にサインをしたら手続き完了。バッテリーのマイナス端子を取り付け、近くのガソリンスタンドで給油を行ったら、旅の始まりとなる。

まずは、外周わずか1.7㎞の離島「奥武島」を観光。続いて、絶景ドライブスポットとして知られる「ニライカナイ橋」や、カラフルな建物が立ち並び、カフェやレストラン、雑貨、ファッションと様々な店舗が並ぶ「美浜アメリカンビレッジ」などを巡った。

2日目は、沖縄の伝統的な焼き物の工房やギャラリーが軒を連ねる「やちむんの里」をはじめ、エメラルドグリーンの美しい海の上に架かる古宇利大橋を渡った先にある離島「古宇利島」や、嵐のCMで話題となった恋人達のパワースポット「ハートロック」などを観光。また、沖縄本島の最北端にある「辺戸岬」を目指して北上した。

3日目は、4つの島を結ぶ絶景の道「海中道路」や、首里城から続く、琉球王国時代の歴史を感じられる道「金城町石畳道」、那覇市のメインストリート「国際通り」など、沖縄を思う存分満喫した。その後、16時30分に「ANAカーゴ」にバイクを預け、約2時間半の空の旅を経て、羽田空港に到着。今回は同空港の「ANAカーゴ」でバイクを受け取り、帰路に就いた。

沖縄の歴史を感じられる「金城町石畳道」などの観光も満喫
沖縄の歴史を感じられる「金城町石畳道」などの観光も満喫

今回のBASの航空輸送を利用した沖縄ツーリングについて、柴田さんに振り返っていただいた。

「東京では18℃と急激な気温低下がニュースになっていた10月上旬、沖縄は30℃以上の常夏。暑すぎるくらいの陽気の中、フルメッシュのジャケットで走ることができました。美しいエメラルドグリーンの海と柔らかな海風を感じながらバイクで渡れる島巡りに、最北端への道。のんびりと流れる沖縄時間は、ゆったりと穏やかな一時を過ごすことができました。これから冬になると寒さや雪などでロングツーリングはなかなか厳しいと思っている方、沖縄がオススメです。数日でも時間ができたら、ぜひBASの航空輸送でさくっと沖縄ツーリングへお出かけしてみて下さい!」

なんと言っても、オフシーズンでもツーリングを楽しめるのが沖縄の魅力。同県の平均気温は12月が19℃、1・2月が17℃と、ツーリングにベストな気候だ。忙しい人にこそオススメのBASの航空輸送を活用した、沖縄ツーリングを企画してみてはいかがだろうか。今回紹介したツーリングの様子は、BASのコラムでも紹介しているため、ぜひそちらも合わせてご確認いただきたい。

【柴田直美さん略歴】
しゃべり屋ライターバイク乗り、千葉県二輪車安全運転指導員、ピラティスインストラクター。MCやリポーター・ライター・ボートレース、などマルチに活躍。女性ライダーイベントMerrily Motoの企画運営も行う。愛車はCB400SBやCT125ハンターカブ、CRF125Fなど。趣味はバイク、山登り、ねこ、公営競技、茶道、華道など。
◎柴田直美Official Blog
◎X(Twitter)
◎Instagram





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