公開日: 2024/04/19
更新日: 2024/10/22
今回、「ユーメディア湘南 オフロードワールド」様にご協力いただき、バイクジャーナリストの小林ゆきさんがオフロード車の選び方とオススメポイントを解説! 人気のオフロード4車種「CRF-250L」「セロー250」「WR250R」「KLX230」もご紹介します!
250ccクラスのオフロード車は軽くて扱いやすく、お値段も車検がないということで最初のバイクに欲しいな、あるいは大型もバイク持ってるけれども日常用のセカンドバイクで欲しいな、けど乗りこなせるか不安だな、と悩んでいる方がたくさんいらっしゃると思います。
選び方のポイントは「足つきだけで選ばない」ことです。足がつく・つかないではなく一番困るのはやっぱり立ちゴケした時。これはスペックではなく自分で支えられるかどうかが大事なので、車重やハンドル位置も関係してきます。
オフロード車はハンドルもカスタムしやすい車両なので、お好きなハンドルに変えるといいと思います。また、シート高も本当に最初は不安だと思いますし、普段使いするのによろけるようなバイクは疲れます。なので、普段用にローシートに替えるとか純正でも改造したシートでも用意しておいて付け替えるようにすると一段と楽しめます。
「バイクを自分に合わせて乗りやすくして楽しむ」という方法がありますので、オフロード車を悩んでいる方はシート高だけで考えないで、一回チャレンジする方法があるということを知っていただいて、楽しんでいただければと思います!
本当に選り取り見取りですが、年式によっても少しずつ仕様が変わっていたりします。スペックを見ていただくと少し差が見えると思いますが、実は1個前の方が転んだ時安心だよっていうモデルもあったりします。またオフロード車だと最終的に林道を走ったりダートコースを走ったり、そういう楽しみもできますからどんな乗り方をするのか細かいところもお店の方と色々相談するのもオススメです。
あとは、ツーリングの楽しみだけではなくて気軽に走行できるイベントもたくさんあります。最近、エンデューロイベントなんかも本格的な競技ではないレースイベントも増えてきましたので、そういった意味でも走りやすいバイクを選ぶのがポイントですね。
ということで今回ホンダ「CRF-250L」・ヤマハ「セロー250」・「WR250R」・カワサキ「KLX230」の人気オフロード4台とモタードを用意していただきました! 今回それぞれ足つきインプレしてみたんですけれども、こんなに性格が違うのかと、開発コンセプトも全然違うなというところで、90年代終わりに横並びで色で選べばいいかなという時代とは全く違うんだなというのを実感しました。
「セロー250」
大雑把に言うと全体で優しかったのがセローです。ライダーに優しい、地球に優しい、走りも優しいという感じの雰囲気でした。ですがオフロード車なので、シート高はそれなりあります。
「CRF-250L」
全般的に行けるのがCRF。試乗会で同じ年式のもの乗りましたけれども、普通に公道を走るのも全然いいですし、高速道路も普通に走れちゃうかなと思います。もちろんダートもスルスルと行けちゃうのがCRFシリーズの特徴です。
「WR250R」
完全にコンペのまま灯火類を付けたのがWRです。本格的な走りを望む方にオススメで、このエンジンを使って全日本のロードレースのベース車が作られてた頃もありますので、非常にパワフルなエンジンを積んでいるのがWRシリーズです。
「KLX230」
シートの細さに騙されちゃいかんぞっていうのがKLX。容赦ない足つきですが、空冷エンジンなのと軽さが勝ります。シート高とかサスペンションの雰囲気がまるで競技車両なので、足つきが気にならない人はオフロード遊びや競技などにもこのままでられちゃう気軽に乗れる一台です。
「モタード」
モタードとはオフロード車にオンロードタイヤ装着したバイクです。フロントホイールが17インチで非常にクイックなハンドリングを楽しめるのと、ハンドルを切ってもグリップ感が高いのでどこまででも曲がれちゃいます。
オススメポイントは何と言ってもオフロードタイヤじゃないことで、乗り心地が全然違います。オフロードタイヤってやっぱりブロックがあるので、ゆっくり走っていてもアスファルト上でゴツゴツ感じるかなと思うんですけども、それが全くなります。タイヤ選びもツーリングタイヤやハイグリップタイヤでも選べるといった利点があります。
オフロード車はシートが高くて皆さん不安だと思いますが、大事なのはバイクを直立している状態から倒れそうになった時に支え切れるかどうか。例えばまたがっていてグラっと来た時に、即座に倒れ込む方にお尻をずらして体を追い込んで足で支えます。オフロード車は軽いので結構しっかり足で支えられます。
そして、取りまわししている時も重心位置が高いので、バイクをギリギリまで寝かせても全然起こせちゃうんですよね。これがオンロードの2気筒4気筒だと車重が40~50kg重くなりますが、オフロード車だったとせいぜい130~140kgぐらい。女性でも小柄な人でもしっかり足で支え込んであげれば倒すことなく復帰できますので、その辺も250ccクラスのオフロードを皆さんにお勧めできるポイントです。
●撮影協力:ユーメディア湘南 オフロードワールド様
【小林ゆきさん略歴】
横浜育ちのバイクブーム世代。バイク雑誌の編集者を経て、現在はフリーランスのライダー&ライター。バイクを社会や文化の側面で語ることを得意としている。愛車は総走行距離25万kmを超えるKawasaki GPz900RやNinja H2など10台。普段から移動はバイクの街乗り派だが、自らレースに参戦したり鈴鹿8耐監督を経験するなど、ロードレースもたしなむ。ライフワークとしてマン島TTレースに1996年から通い続け、モータースポーツ文化をアカデミックな側面からも考察する。
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