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【Mr.Bike BG】バイク雑誌の生き残りと、二輪業界の10年後を見据える

公開日: 2024/06/27

更新日: 2024/07/08

20年以上に渡り、二輪誌トップの発行・販売部数を誇るミスターバイクBGが、来年で40周年を迎える。人気の衰えないビンテージの現場に携わる、カメラマン兼、副編集長の鈴木広一郎氏が見る紙媒体と二輪世界とは。

味方になってくれる読者と販売店側に寄り添い共感する

味方になってくれる読者と販売店側に寄り添い共感する
味方になってくれる読者と販売店側に寄り添い共感する

「私が弊誌に携わった20年で、大きく変化したのはネットオークションとスマホの登場です。情報がリアルタイムになったせいで、雑誌に情報源としての価値が失われてしまった」

ミスターバイクの姉妹紙として、「中古車情報誌」としてスタートしたBGだが、今では二輪媒体トップクラスの部数を誇る。それには理由がある。

「確かに中古車情報はネットオークションに取って代わられましたが、純粋なビンテージ、つまり絶版車専門誌としての存続を模索しました。10年くらい前に第3次絶版車ブーム的な盛り上がりがあり、それが今も継続している感じです」

ライバル誌が次々と休刊する中、なぜBGだけが月刊誌として存続できたのか。

「味方になってくれる読者と販売店側に寄り添い、共感するという方向に誌面をシフトしました。ネットとあえて勝負をしないことにしたんです。絶版車の写真は古くなることはない。紙媒体向きなんですよね」

コロナ需要と言われる、二輪の価格高騰があったが、今の状況をどう見ているのか。

「ここ5年で大きく変わったのは車両価格です。一部の機種だけだったものが、全体的に高騰した。ビンテージの価値が上がること自体は悪いことではないのですが…」

車両の価値が上がることによって、弊害はあるのか。

「例えば100万円の高級バッグを青山で購入したら、至れり尽くせりのサービスを受けられると思うんです。しかし、中古車販売店はどうでしょうか。いまだに『古き良き時代』の名残か、売り手市場の空気感です。プライスタグが付いていない販売店や、納期や整備費用が明確ではないチューニングショップも多く存在します」

青山や表参道のブランドショップのようなサービスがバイクにも必要ということなのか。

「私は昔ながらのバイク屋さんの雰囲気が大好きです。それは変わってほしくない。私の知っているショップさんはトイレや整備スペースをとにかく綺麗にしています。『お客さん商売だから』とオーナーは言っています。高額商品を扱っている意識を販売店さんも我々メディアも、今まで以上に持たないといけない」

BDSの会員店に、何かメッセージはありますか。

「若い人や女性、リターンライダーへのケアをお願いしたいですね。せっかく購入したのに、乗り続けられないという事例を多く耳にするからです。我々にとって当たり前のことでも、彼らは何も知りません。辛抱強く、理解してくれるように丁寧に説明することが大切だと思います。『モーターサイクルで走る』ことは命に係わる、高尚な生き方です。我々もそれを肝に銘じて10年後を見据えていきたいと思います」

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