公開日: 2021/09/15
更新日: 2022/08/26
会見には豊田章男(トヨタ)会長、神子柴寿昭副会長(ホンダ)、日高祥博副会長(ヤマハ)、片山正則副会長(いすゞ)、永塚誠一副会長(自工会)が出席
日本自動車工業会(豊田章男会長)は9月9日、定例記者会見を開催。カーボンニュートラルをはじめ、自動運転や政界への要望、自身に関する報道などについて説明した。
まず豊田会長は、カーボンニュートラルにおいて、
「我々の敵は『炭素』であり、『内燃機関』ではない。炭素を減らすためには、国や地域事情に見合った取り組みが必要」と説明。
また、日本の自動車産業はこの20年で23%という極めて高いレベルでCO2を削減している。今後の課題は技術的なアドバンテージを生かし、既存の電動車を用い、足元でCO2を最大限減らしていくこと、とした。
さらに、輸出産業に支えられている日本にとっては、カーボンニュートラルは雇用問題でもある。選択肢を広げるための活動は、自動車産業550万人の雇用と日本国民の仕事と命を背負っているから、と力説した。
また、一部政治家の発言についても言及した。
「一部の政治家が、すべてを電気自動車にすれば良い、あるいは、製造業は時代遅れ、と発言しているが、これは間違いだ。仕事と命を守るためには、先人、そして我々の努力を未来につなげることが基幹産業の責任だ」
この発言は、後に誕生する新政権に対し、ガソリン車への風当たりをやわらげることを意図した発言であると考えられる。
一部報道では、豊田会長の任期を2年間延長し2024年5月までとする方針であることが9月8日に発表されたが、これについて自工会では「一部報道機関において、会長人事に関する報道があったが、決定した事実はない」とのコメントを出している。また、豊田会長も、「いつから噂話を載せるようになったのか」と語調を強めた。
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