公開日: 2023/08/31
更新日: 2023/09/06
BDSオークションに出品された伝説のバイク、Vincent「Rapide(Cシリーズの可能性)」。ヴィンセントは1928年から1959年まで英国に存在していたバイクメーカー。1948年に作られた車両をBDSテクニカルスクールの井田指導員が解説しました!
英国のオートバイ好きな方だったら、恐らく聞いたことがあるクラシックバイク。
なぜ伝説のバイクなのかというと、1948年にアメリカのボンネビルというところで、ほぼ同じ形のブラックシャドーというオートバイが時速200kmオーバーを記録したという、当時だと信じられないぐらいハイテクマシーンだったからです。それがこうやって残っているのが本当にスゴイ。今はメーカー自体がなくなってしまいましたが、当時造られた車両が非常に良い状態で残っているということで、一生に一度生で見られるかどうかのかなり貴重な一台です。
なぜこれがCシリーズだと思ったのかと言うと、フロントフォークのデザインがAシリーズとBシリーズとでもちょっと違うんですよね。またエンジンの外装デザインなんかも他のシリーズと異なるので、恐らくCシリーズなんじゃないかな。大変珍しくてまじまじと見ちゃいますね!
BDS独自の評価基準で言うと10点満点中で総合評価4点(標準的な点数)。どんな状態かと言うとエンジン掛かります! エンジンがかかる状態の車両が現存しているだけでも、相当のもので、正直言ってウチの講師陣でも当時の新車状態が分からないのですが、博物館に飾ってあるようなオートバイがエンジンが掛かる状態で現存してます!
色々見ていくとエンジンには、一般的な車両だと「Vinccent」と刻印が入っていたりしますがこの車両はありません。ですが、タンクには小さく「the vincent」と書かれ、その下に大きく「HRD」と表記されており、細かい所にもHRDの刻印が入っています。
また、キャブレターには赤いカバーが付いていて、やっぱりちょっと気を遣っていたりですとか、多少オイル漏れやガソリン漏れはありますけれども、1948年当時の車両だと思うと、かなりコンディションがいいんじゃないですかね。
長年二輪業界に務めていますが、初めてみた非常に珍しい車両でいい経験になりました。ということでビンセント・ラピード恐らくCシリーズのご紹介でした!
【ライダー 井田安彦】 BDSテクニカルスクール講師
保有資格
2級二輪自動車整備士、2級ガソリン自動車整備士、2級ジーゼル自動車整備士、自動車検査員、二輪車安全運転指導員
★2・3級二輪自動車整備士を目指す方必見!
二輪整備士国家試験、3期連続合格率100%を達成
令和4年度第2回試験では、全国合格者の4人に1人がテクニカルスクール受講生
BDSテクニカルスクールHPhttps://www.bds.co.jp/technicalschool/
タンクには小さく「the vincent」、その下に大きく「HRD」と表記
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